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神の子は世界を巡る《緋弾編》
第X章 熾る不死鳥
第026弾 「鴉」
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く、「一緒に居れて幸せだった」なんて言った大馬鹿が居たな。

──────ギシ、ギシ

 ────あぁ──そんな大馬鹿を、俺なんかの為に死なせておく訳にはいかないんだ。

 自身じゃ全てを助ける事ができないから、範囲を絞って大勢の友人を見殺しにしたのに。

 今更、大切なモノ(それ)すら助けられなかったじゃ、笑い話にもならない。

──────バキンッッ!!!

 なら立たないと────トラウマを叩き潰して、今救える大切なモノ≠救いに行こう。


 □ ■ □


 「ぁあああああああああああああ!!!!!」

 無理やり術式による、呪縛を引きちぎる。脳は焼け、思考する度に激痛が襲いかかる。

が───今は邪魔だ、そんな瑣末ごとは気にしていられない。全身に喝を入れて、戦闘行動を再開する。

 「っ─────!?」

 『鴉』の戸惑いが聞こえる。
 今まで、一切喋らなかった『鴉』の動揺の声。

「リサを救う為に───おまえは邪魔だ」

 『鴉』を覆い、俺との壁となっている光の繭≠サの死点に銃弾を放つ。

──────バンッッッ!!!

 亜音速で飛ぶ鉛玉が光の繭≠ノ激突し『鴉』と俺との壁を霧散させる。

「見つけた───!!」

 鶏卵ほどの『欠片』、それを『鴉』はまるで赤子でも守るかの様に、抱えて居た。

 それを自身の異能(ムーブポイント)で奪い取る───

「────、────!!!」

 それを化生(バケモノ)特有の第六感で感じとったのか、即座に俺を迎撃する為のエネルギー砲を放つ。

「その手の攻撃には耐性がある──!」

 向かって来るエネルギー砲を斬り伏せ、『鴉』の懐に転移する─────

「貰うぜ、その『欠片』───!!!!」

 『鴉』から『欠片』を奪いとり、ついでとばかりに死線に蹴りを叩き込む。

──────ゴギャァ!!!!

 『鴉』の身体から血飛沫が舞い、姿勢を崩して落下して行く。

「─────勝ち......か」

 今まで、無視していた痛みが一挙に押し寄せ、視界が歪む、脳が焼ける、脇腹から血が流れる。

 だが、終わらない。
 俺が転移を止め落下して行く中、遠くでキラリと多くの光が輝いた。
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