第X章 熾る不死鳥
第026弾 「鴉」
[3/3]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
く、「一緒に居れて幸せだった」なんて言った大馬鹿が居たな。
──────ギシ、ギシ
────あぁ──そんな大馬鹿を、俺なんかの為に死なせておく訳にはいかないんだ。
自身じゃ全てを助ける事ができないから、範囲を絞って大勢の友人を見殺しにしたのに。
今更、大切なモノすら助けられなかったじゃ、笑い話にもならない。
──────バキンッッ!!!
なら立たないと────トラウマを叩き潰して、今救える大切なモノ≠救いに行こう。
□ ■ □
「ぁあああああああああああああ!!!!!」
無理やり術式による、呪縛を引きちぎる。脳は焼け、思考する度に激痛が襲いかかる。
が───今は邪魔だ、そんな瑣末ごとは気にしていられない。全身に喝を入れて、戦闘行動を再開する。
「っ─────!?」
『鴉』の戸惑いが聞こえる。
今まで、一切喋らなかった『鴉』の動揺の声。
「リサを救う為に───おまえは邪魔だ」
『鴉』を覆い、俺との壁となっている光の繭≠サの死点に銃弾を放つ。
──────バンッッッ!!!
亜音速で飛ぶ鉛玉が光の繭≠ノ激突し『鴉』と俺との壁を霧散させる。
「見つけた───!!」
鶏卵ほどの『欠片』、それを『鴉』はまるで赤子でも守るかの様に、抱えて居た。
それを自身の異能で奪い取る───
「────、────!!!」
それを化生特有の第六感で感じとったのか、即座に俺を迎撃する為のエネルギー砲を放つ。
「その手の攻撃には耐性がある──!」
向かって来るエネルギー砲を斬り伏せ、『鴉』の懐に転移する─────
「貰うぜ、その『欠片』───!!!!」
『鴉』から『欠片』を奪いとり、ついでとばかりに死線に蹴りを叩き込む。
──────ゴギャァ!!!!
『鴉』の身体から血飛沫が舞い、姿勢を崩して落下して行く。
「─────勝ち......か」
今まで、無視していた痛みが一挙に押し寄せ、視界が歪む、脳が焼ける、脇腹から血が流れる。
だが、終わらない。
俺が転移を止め落下して行く中、遠くでキラリと多くの光が輝いた。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ