第七話
[1/4]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「そっか……イリナ、もう帰るのか……」
「うん」
俺がいるのは空港。イリナはここから本国に帰還し今回の事件の顛末を報告しなければいけない。
「イッセー君には感謝してるわ。もしあの時、イッセー君が居なかったら私はもう死んでたと思うわ。神の不在なんて、そんなこと聞いてしまえば頭がおかしくなっちゃうもの!」
そう、家で待機していてもらったイリナにも神がいないって事を報告した。
イリナはそれを聞いた瞬間には信じられないって顔をしていたけど……俺が真剣な表情をしていたからだろう。すぐに信じてくれた。
そして……イリナも無事に乗り越えてくれた。
「イッセー君はすごいね……アーシアちゃんを救って……ゼノヴィアを救って、私も救って……」
あの後、ゼノヴィアも何とか乗り越えてくれて本当によかった。
「すごくないさ。俺はただの人間だ。でも人間にだってやれる事はある筈。俺はそれを模索しただけさ」
「ふふっ。ホント、イッセー君って罪深いよね!」
イリナはそう言って微笑んだ。
?罪深い?俺がか?
と、その時イリナが搭乗する飛行機の搭乗時間を告げるアナウンスがなった。
「……もう、行かなきゃね……」
「そうだな……」
「…………最後に一言、本当にありがとうね?それと……あの子の事、頼むね。イッセー君」
「おいおい、それじゃ一言になってないぞ?」
「あはは!そうだったわね!……それじゃあ……」
そう言ってイリナは荷物を詰めたバッグを持って搭乗口に向かう。
そしてもう少しで搭乗口に着くという所で再び振り返る。
「イッセー君!!大好きっ!!!」
「なっ!?///」
イリナが言ったその不意打ちの一言で俺は顔を真っ赤にしてしまう。
原因を作ったイリナは既に搭乗口に入っちまったし……。
「はぁ……ま、一件落着という事で……俺も帰るか」
そして俺は自分の家に帰る。
帰宅して玄関のドアを開けると
「ここは……こうすればいいのか?」
「ええ、そうですわ。ふふっ。ゼノヴィアさんは飲み込みが早いですわね」
そんな話し声が聞こえてくる。
そう、今俺の家にはもう一人同居人が増えた。ゼノヴィアである。
「すごいですね、ゼノヴィアさん!私なんて……」
ゼノヴィアを褒めると同時にずーんと落ち込んでいくアーシア。
ああ、そういえばアーシア最初のころは結構苦戦してたっけ……。
「あぁ!そんなに落ち込まないでくれ、アーシア!」
ちなみに今は昼なのに何で家にいるのかというと……簡単な話、今日は祝日なのである。
そして明日はまた学校があるのだが……ゼノヴィアは明日から駒王学園に通う事になっている。
え?
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ