暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos31-C砕け得ぬ闇の使徒〜Star And Thunder〜
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大丈夫。フェイトちゃんだって自分のマテリアルに打ち勝ったんだ。私だって負けていられないもん!」

『・・・そっか。そうだね。頑張って、なのは!』

「ありがとう、シャルちゃん!」

お互いに手を振り合い、そして通信を切る。改めて目指すはマテリアルの居る結界。“レイジングハート”を握り直して、いざ侵入して「あ、今までとなんか違う・・・」ピリピリと肌が焼けるような感じ。これまで遭遇してきた残滓の居る結界とは確かに違う。警戒しながらマテリアルの姿を捜して・・・「見つけた・・・!」夕日をバックにして宙に佇むマテリアルを視界に収める。

「・・・!」

近付くにつれてハッキリとマテリアルの姿形が視認できる。全体的に深紫色のバリアジャケット。手にしているのは色違いの“レイジングハート”。普通に声を出して相手に届くくらいの距離にまで近づく。と、「待っていました・・・貴方を」俯かせていた顔を上げて、そっと右手を胸に添えた。やっぱり、私だった。髪は私とは違ってショートヘア。澄んだ空色の目をしてる。

「私を待っていた・・・?」

「ええ。この身と魔導は、闇の書に蒐集データから再現したもの。そう、貴方のデータです」

マテリアルはスカートの裾を左手と“レイジングハート”を持ってる右手で摘まみ上げて一礼して、「ですが、私は・・・他の誰でもない私として存在しています」そう言ったところで、私は妙な威圧感を感じた。

「まずは自己紹介を。私は理のマテリアル、そして私の魔導の杖、ルシフェリオン」

色違いの“レイジングハート”――“ルシフェリオン”を構えた“理”のマテリアル(敬称は・・・いいよね?)。

「私たちマテリアルの役目はただ1つ。貴方たちが砕いた闇の書の復活」

「闇の書は砕いてないよ。夜天の書っていう、綺麗な、元の姿に戻っただけ。・・・闇は砕いたけど(ぼそっ)」

「戻った、ですか・・・。ナハトヴァールや防衛システムがあってこその闇の書。今の魔導書(アレ)は、魔導書と呼ぶのもおこがましい欠陥品です」

“夜天の書”――リインフォースさんの事をあろうことか欠陥品だなんて。私と同じ顔、そして声を持ってるけど、やっぱりあまり褒められた人格じゃない。私は悪びれる様子の無いマテリアルに向かって「取り消して」って語気を強めて言う。

「はやてちゃん達が苦しんで、悲しんで、その果てにやっと取り戻せた本当の名前と幸せを否定なんてさせない・・・!」

「取り消す必要などありません。元闇の書、その一部でした私が言うのですから。闇の書は、闇を抱いてこその魔導書。ですから、私たちのようなモノが生まれるのです」

マテリアルが“ルシフェリオン”の先端を私へと向けてきたから、私も“レイジングハート”を向ける。どっちにしても話し合いで終
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