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東方変形葉
全国10カ所の妖気
東方変形葉40話「奈良・白高大神」
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・すぅ〜・・・」
「くぅ〜・・・・・・」
「すぅ〜・・・・・・」
姫雪と人形たちも寝ている。人形たちはいつの間にか横で俺にもたれかかっている。20センチ程度の人形たちや、幼い顔立ちの姫雪が寝る様子は可愛くて少し笑みがこぼれた。
「あっ!おまたせ〜・・・ってその子たち寝てるの?」
蓮子が戻ってきた。
「ああ、俺も少し前に寝ていたよ。あれ?メリーは?」
「メリーなら、少し用事とかで遅れるらしいよ?」
大学の勉強はやはり難しいようだ。
「部室でのんびりしてましょ!」
「そうだね。そういえば俺はなぜ部室じゃなくってここで見張ってたんだろう。」
「・・・さあ?」
・・・うん、自分でも馬鹿だって思ったよ。



姫雪と人形たちをおんぶして部室は暖房でぬくもっていた。椅子に座り、お茶を飲む。
「・・・ところで、その子まだ膝に乗せてるの?」
「幼い女の子を床や机に寝かせるわけにもいかないよ。」
ソファーがないので、この手を使わざるを得なかった。人形たちは、ウエストバッグの中で寝かせた。
「そうだ!昨日のこと記録したんでしょ?見せて!」
「いいよ。」
紫から渡されたノートを出す。昨日の夜にわかったことを一ページと二ページに書いている。
「なになに?妖気の場所は京都の清水寺の『音羽の滝』と呼ばれる場所。暗く青い境界に住む妖気主の正体は酒呑童子。種族は鬼。かつて京の都で暴れていた。日本三大悪妖怪のひとつでもある。へえ〜。・・・意外と乙女な字だね。」
乙女な字って何?まあそれは置いておこう。
「まあ、清水寺は確かに霊感のある人には恐れられてるけど、今日行く奈良の白高大神ほどではないんだよね。」
「えっ?そうなの?」
「一昨日飛ばした紙に、妖気の量も測ってもらったんだよ。そしたら、白高大神は清水寺の10倍ぐらいの妖気があったな。」
あれには驚いた。清水寺もそれなりに妖気があるのにその10倍も妖気があるんだから。
「10倍?それってどんな量?」
「清水寺は、霊感のある人なら体調が悪くなったり実際に霊が見えたり。その10倍だから、まあ霊感のある人なら意識が薄れたり、最悪の場合体や精神がおかしくなるな。」
それを聞いて蓮子は真っ青になった。
「あわわわわわ、どうしよう。」
「ああ、蓮子には霊感はそれほどないから心配しなくていいよ。」
「それもなんか・・・。」
ちなみに、メリーはあの能力があるだけに霊感もあるようだ。そのとき、廊下から足音が聞こえてきた。
「遅くなってごめん。」
ガラッと開けて入ってきたのはメリーだ。おっと、もう五時か。
「さてと、ここでくつろいだら奈良に向かうよ。今日は少しかかりそうな気がするからね。」



スキマを開け、奈良にやってきた。雪は思ったよりは積もっていなかった。
少し妖しげ
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