第十七話
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「シーマ中佐?ここは、貴女の艦ですが、不埒な行いをする場所ではありませんよ」
声のした方を見ると、とてもとても良い笑顔したイルマ中尉が、黒いオーラを全開にしていた。
他の兵士達は皆震えていた。
「ちっ。良いところだったのに、邪魔するんじゃないよ!」
「なんですって!貴女は不動准将にキスをしようとしたでしょうが!」
「悠斗みたいな、良い男にはイルマみたいな小娘より、私みたいな淑女の方が似合うのさ」
「なんですって!シーマ中佐みたいな、三十路過ぎの方より、私の様な若い女の方が不動准将に相応しいんです!」
「なに!言ってはいけない、事を言ったね!!」
言い争う二人。二人を止める為に、ブリッジに居た他の兵士達が止めに入る。
「シーマ中佐。落ち着いてください!」
「放しな!邪魔するんじゃないよ!」
「イルマ中尉も、落ち着いてください!」
「放してください!シーマ中佐とは、本気でケリをつけたいんです!」
暴れる二人を引き剥がして、それぞれ距離をとらせる。
「悠斗の若旦那?大丈夫ですか?」
「すまんな、コッセル大尉。全く、困ったものだな」
立ち上がり二人の側に歩みよる。
「二人とも止めないか!」
大声を出すと、二人ともビックリして動きが止まる。
「全く。二人とも、美人なんだから、喧嘩なんかするな。綺麗な顔に、シワができるぞ」
まあ、美人の喧嘩ほど怖い喧嘩はないですからね。事実、一部兵士は脅えてますからな。俺は、この時、普段よりも真剣な顔つきをしていた。
「え、は、はい。分かりました」
(やった。不謹慎だけど、不動准将に美人て言われた!しかも、普段なかなかしない凄い真剣な表情が、凄くカッコいいです)
「う、しょうがないね。顔にシワがよるから、止めてやっただけだからね」
(ああ悠斗。出来れば、その真剣な表情で、二人きりのベッドの上で、好きだよて言ってくれないか)
二人とも、喧嘩を止めてくれて一安心だ。
何やら、乙女二人は全く違うことを、考えていたが知るよしもなかった。
「シーマ様。不動の若旦那。ソロモンが、見えましたぜ!」
コッセル大尉に言われて、中央モニターを見ると、ソロモンが映し出されていた。
「よし。ソロモンにつき次第、内部の視察に向かう」
段々とソロモンに近づいていく。
(よし。内部の確認作業の為に、人員を大量に呼ばなければな。あと、アメリカあたりにバレると面倒だから、ミラージュコロイドで隠すか)
そんなことを考えながら、ソロモンに到着するのだった。
悠斗sideout
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