【ゼロの使い魔】編
032 ≪烈風≫からの試練 その2
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“カッター・トルネード”が6つも在るとなれば、最早それは災害だ。……サイトはどうするのかと思ったら、サイトはサイトで魔法を吸収出来る剣をどこかに仕舞ってしまった。
(そういえば、いつも思ってたけどあれ≠チて一体全体どんな仕組みなんだろう──って、違う! 今はサイトよ!)
別に逸れていた思考を戻し、サイトに目を向ける。剣を仕舞ったサイトは徐に青色と赤色に染まった両手を合わせると、サイトはそのまま“カッター・トルネード”がサイトと一直線に移動し弓を番える様に構える。
「“なんちゃってメドローア”ァァァァアアッ!」
サイトは一気呵成にそれ≠放った。……その、どこと無く気の抜ける技名も相俟ってか、ちぃ姉様とのギクシャクした空気はキレイサッパリと払拭されていた。
SIDE END
SIDE 平賀 才人
「“なんちゃってメドローア”ァァァァアアッ!」
“メドローア”。前世の漫画で見た、熱のプラス──メラ系と、熱のマイナス──ヒャド系の魔法力をスパークさせて熱の無=A消滅の力を生成し、光の矢のように束ね、射放つ呪文。……なんちゃって≠ニ付いているのは使用したのが魔法力≠ナは無く、気≠セったからだ。
「……ふぅ」
消滅の力≠ニは伊達では無く、“カッター・トルネード”群の後方にあった幾つかの山々を消してしまった。
「やばい。……どうしよう」
「一体何がどうしよう≠ネのですか?」
「っ!?」
少し気が抜けていたので、緊張の糸を張り巡らす。
「……まぁ、合格です。これならばルイズを護り通せるでしょう。シュヴァリエ≠フ名に恥じぬ戦闘能力を持っていると認めます」
「は、はぁ…どうも」
いきなりのヴァリエール公爵夫人からの称賛に、鳩が豆鉄砲を喰らった気分になる。公爵夫人の戦闘意欲が下がっていくのを確認して、外套≠解くのと共に体内戦闘レベルも下げる。
「っ!?」
その刹那。いきなりヴァリエール公爵夫人は俺の緊張の弛緩を感じたのか、レイピアで高速で突いてきた。
――ガギィィイッ
「“鉄魁”。……もし刺さっていたらどうするんですか」
「咄嗟に“硬化”の魔法を掛けるとは見事です。もし刺さっていても、主人は腕の立つ水メイジで治療が可能ですし、急所は避けて狙いました」
その突きを避けられない事を悟った俺は咄嗟に“鉄魁”で高速で迫ってきたヴァリエール公爵夫人のレイピアの刃を防御した。……公爵夫人の云う通り、レイピアの刃先は肩辺りだし、公爵夫人からしたらちょっとした戯れのつもりだったのだろう。……ヴァリエール公爵が腕の立つ水メイジ云々の惚け話は置いとくとして。
「あのー、杖も持って無かったんですが
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