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IS 〈インフィニット・ストラトス〉 〜運命の先へ〜
第4話 「それぞれの矜持」
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ようで、一夏が立ち上がって言い返し始めた。元気だなぁ、お前ら。喧嘩が好きなのは実に結構だが。

「貴方、我が祖国を侮辱しますの!?」

いやいやオルコットさんや、君が先に日本を侮辱したせいだろうに。あれなの?君って今だに白人至上主義でも掲げてんの?思考が古臭すぎんだろうよ。

「・・・決闘ですわ!」
「おお、良いぜ。四の五の言うより分かりやすい。」

すっげえ脳筋っぽいやり取りしてんなぁ。言葉じゃ埒明かねえから喧嘩しようぜ!ってガキかってーの。

「で、ハンデはどうする?」
「あら、早速お願いかしら?」
「いや、俺がどれくらいハンデをつければいいかなーと・・・。」

次の瞬間、クラスが爆笑の渦に飲まれた。一夏、キョロキョロしてるとこ悪いが、原因はお前の身の程知らずな言動のせいだからな?

「織斑くん、それ本気で言ってるの?」
「男が女より強かったのって、大昔の話だよ?」

女子一同の言葉に思わず渋面を作る一夏。まあ気持ちは分かる。女尊男卑の風潮はあくまで「ISは女子のみが使える」ことを前提としている。織斑 一夏と神裂 零、この例外2人が存在している以上、一概にその風潮が正しいとは断じて言えない。そもそも大昔というほど昔の話でもないし。

「・・・じゃあ、ハンデは良い。」
「えー?織斑くん、いくら何でもそれは代表候補生をナメすぎだよ。」

他の女子生徒はオルコットと違い、程度の差はあれ好意や親切心を持っているので一夏を説得しようとするが、女尊男卑を嫌う一夏には効果がない。しかし、流石に周囲からの説得や非難に困惑したか、一夏がこちらに話を振ってきた。

「お、おい零、お前も推薦されただろ。何とか言えって。」

・・・仕方ない。俺も言いたいことはあるし、少しカチンときてるのも事実。ストレス解消といきますかね。




零は静かに立ち上がる。セシリアを見るその顔は能面のように無表情だが、どことなく近寄りがたい迫力を感じさせる。

「・・・オルコット、質問がある。」
「あら、ハンデの申し込みかしら?でしたら・・・」

ガンッ!!
セシリアの言葉を遮るように、鋭い音が教室に響く。音の出所は零の手元。彼が机を殴ったのだ。その強烈な衝撃を物語るかのように殴られた部分がひび割れ凹んでいる。

「俺は質問があると言った。黙って質問にだけ答えろ。」

これにはセシリアどころかクラス中が静まり返った。気の弱い一部の生徒はこの時点で震え上がって涙目である。しかし、彼はそのような些事を気にするような人間ではない。

「・・・な、何ですの?」
「お前の先程の演説は日本と日本人に対する侮辱と軽蔑を表したものと解釈して間違いはないな?」
「え、えぇ、そうですわね・・・。」

零の迫力に押され、
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