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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth10-A嵐の前の安穏〜エリーゼ狂想曲
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助けを求めよう。「オーディンさんッ、助けてくださいッ!」叫ぶ。だけど、オーディンさんが来る前に、

――服飾店主奥義・キタカゼトタイヨウ――

どうやったのか判らないけど、ブラウスとスカートが一瞬で脱がされた。下着姿になったわたしは「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッ!!??」声にならない悲鳴を上げる。とそこに「エリーゼ? 何かあったのか?」普段は耳にするだけで嬉しい声なのに、現状では絶望と悪夢と悲劇を混ぜ合わせて地獄の鎮魂歌の如きと化してるオーディンさんの声がすぐそこまで来ていた。

「ひゃうっ、来ちゃダメですッ、やっぱり来ないでくださいッ、来たらわたし死んじゃいますからッ!」

全力で叫ぶ。わたしの身勝手な言葉にオーディンさんは「そうか」一言だけ言って、店の方に戻って行った。あとで謝ろう。けどその前に、「ターニャ!」8つも離れたお姉さんを睨みつける。ターニャは「いや、さすがにディレクトアに助けを求めるなんて思わなかったし」なんて困ってはいるけど、反省の色をみせないから、もう溜息しか出ない。

「ま、まぁ償いはするよ。エリーゼにピッタリ、かつ可愛らしさを前面に、そして男を魅了させる美しさを備えた服を作ってあげるッ。もちろんディレクトアにも知恵を借りてねッ♪」

はぁ。リボンを見に来ただけなのに、どうしてこうなっちゃったんだろう。服は今のところ間に合ってるんだけど。でも「わたしだけの服を、オーディンさんが・・」作ってくれるというのは魅力的だ。ターニャが「おーい、私も一緒だぞぉ〜」なんて言ってるけどもう知らない。あと、そろそろ額の巻き尺をどうにかしてほしい。目が乾いて痛いのなんのって。

「――で、改めて寸法させてもらうんで、大人しくしててね」

「だったら早く頭と二の腕と太ももの巻き尺を取ってよ。痕付いたらどうするの。特に頭の方を早くお願い。目が乾く」

ようやく額が巻き尺から解放されて、目を何度もパチクリ。あー、痛い。目頭を揉んでいると、「ひゃうっ?」いきなり二の腕をフニフニされたから悲鳴を上げてしまった。

「ちょっと!」

「少し弛んでないかい? フニフニフヨフヨならまだ良いけど、ダルダルだとディレクトアに笑われちゃうよ?」

「大きなお世話ッ! そんなにダルダルじゃないでしょッ。フニフニじゃんッ」

自分の二の腕をフニフニする。垂れてないもん、普通に柔らかだもん。

「いやぁ〜、結構危ないよ、コレ」

「だったらターニャはどうなのッ?」

額と同じように解放された事で動かせる両手でターニャの服の袖を捲って、少し日焼けしてる二の腕を触る。

「・・・・ん〜〜、柔らかさと硬さが半々?」

首をひねる。垂れてはいないのは確か。ターニャは「ま、鍛えてるし、それに・・・。って、私の事はどうでもいい
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