全国10カ所の妖気
東方変形葉39話「清水寺の妖気」
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
「ええ。あそこに暗くて青い境界が・・・」
やはりか。“境界の可視変化”で俺や蓮子にも見えるようにする。すると、確かに青くて暗い感じの境界がある。
「こ、これがいつもメリーが見ているもの・・・。なんて恐ろしいの。」
「とにかく、この中へ入るよ。きらちゃん、ほたるちゃん、姫雪。いいか?」
「「うん!」」
「準備は大丈夫だよ。」
「よし、入るぞ!」
そいっと境界の中へ入る。危険なので蓮子とメリーは待機してもらう。
すると、目の前には、刀を構えた武士の霊と、農具を担いだ町民の霊がいた。
「悪いけど、お前たちと遊んでいる暇はない。散れ!」
神変「無限変幻 閃」
無数の光線が閃光のように走る。“威力の変化”を最大限までいじっているので、触れるだけで消滅してしまう。
『『『『ぎじゃあぁぁぁぁああぁぁああぁあぁぁ!』』』』
一帯の霊は消滅した。
『ちっ、何者だ!』
大声で叫ぶ妖怪の姿。それは、鈴奈庵の本で見たことがある妖怪だった。
「お前は・・・酒呑童子か。京の都で暴れまわったという。」
『ああ、その通りだ。貴様は何者だ!』
「俺か?俺はな、幻想郷の守護者代理の葉川裕海だ。」
『幻想郷だと?はははっ!あんな忘れ去られたどうしようもない者たちが集う駄目な土地か!』
聞き捨てならないことを聞いた。・・・駄目な土地だと?
『あんな下らん世界の住民が俺を倒せるわけがないだろう!』
「ふん、くそみそ言ってくれちゃって。地獄の奥で眠るがいい、酒呑童子!」
結界を張る。“痺れの変化”の結界だ。一瞬で消そうと考えていたが、幻想郷を侮辱したならその分だけ苦しみを味わってもらう。ちなみにこの結界はカモフラージュである。
『ふん、こんなものが効くとでも・・・っ!?』
気が付いたようだな。“神経毒の変化”の結界が混ざっていることに。
『ちいっ、小賢しい真似を・・・』
酒呑童子は腕に力を込め、妖気の塊の光線を放ってきた。普通の人間ならかすっただけで死ぬほどの強さだ。
しかし、俺には通じない。“無の変化”で妖気の光線を消す。
「姫雪、滅の矢!」
「うん!」
ぴゃっと矢が放たれる。見事に酒呑童子の額に刺さった。
『が・・・あ・・・こんな人間に・・・やられるとは・・・』
がくっと倒れ込み、酒呑童子は灰になった。
「“浄化の変化”。異常に充満する妖気よ、消えてしまえ!」
扇子を上に向ける。すると、さっきまでよどんでいた空気は晴れた。
「ふう、疲れた。」
境界から出た。そして、
「“開閉の変化”閉じろ、境界。」
境界は綺麗に閉じられた。
「「やった〜!」」
「一か所終わった〜!」
人形たちと姫雪は安堵の表情を浮かべた。
「すごいね!あんな量の霊を一瞬で片づけるなんて。」
「しかも、かなりやばそうな妖怪
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ