全国10カ所の妖気
東方変形葉39話「清水寺の妖気」
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なったな。
「ぐうう、チャンバラはあなたの勝ちでいいわよ!次は50メートル走よ!」
・・・くそう、地味に疲れるやつを。
「そこにいる君!隠れてないでタイマーを持ってきなさい!」
『は、はいい〜っ!』
『位置について〜、よ〜い。』
ドン!という掛け声とともに走り出す。あ〜、走るのはあまり得意じゃないんだよ。体力はあるけど。結局一秒ぐらいの差で負けた。
「ふふん、私の勝ちね!さあ、次よ!次はテニス!」
まだやるのぉ〜?スキマの中にいる姫雪と人形たちは楽しそうに見ているが、こっちはかなり疲れる。
「そいっ!」
ボールが放たれる。・・・テニスって、読みやすいね。
「ちょっと手加減はなしで行くよ。『威力の変化〜鬼〜』」
ラケットで思いっきりボールをたたく。すると、ボールは凄まじい勢いで飛んでいく。
「きゃっ!?何よ今の速・・・さ?」
新聞記者の後ろでは、地面が凹んでいた。
「あちゃ〜、やりすぎたか?やっぱ加減はした方がいいか。死人が出るな。」
「・・・!?」
その後、頭脳戦に切り替えられた。囲碁、将棋、チェス。全部勝った。読みが足りないな。
「・・・あなた、何者なの?」
「ただの人間だよ。」
俺はそういいながら周りを見渡す。誰も見ていない。この人も目を地面に向けている。よし、今がチャンスだ。こっそりとスキマを開き、その中へ入る。
「くっ、こんなことは初めてだわ。せめて写真だけでも・・・あれ?いない。」
「はあ、疲れた。」
「裕海様、お疲れ様!すごかったよ!」
「すごかった〜!」
「裕海様をもっと尊敬しちゃいました!」
・・・なんか、たちの悪い妖怪と対峙するより疲れた気がする。
「おわったよ〜!ってどうしたの!?」
「・・・新聞記者に追いかけ回されて疲れただけだよ。」
あの後再びベンチに戻ってくつろいでいたら、なんかカメラを構えてきたから全速力で逃げた。今度は“速度と停滞の変化”を使って。それでも追ってきたから、“睡眠の変化”で眠らせておいた。一時間ぐらいで起きるだろう。
「それは災難ね。ここの新聞記者はたちが悪いから気をつけた方がいいわね。」
「・・・それは先に言って。」
「さて、疲れも癒せたからそろそろ行くよ。今日は清水寺だよ。ついてきて。」
「秘封倶楽部史上最大の活動が今!幕を開けようとしている!」
「蓮子、ノリノリね。」
清水寺。観光名所として知られている。しかし、ここにはとてつもない量の妖気と気配が感じられた。
「・・・2人とも、これをしっかり持ってて。これを持っていたら絶対に命は守れる。」
蓮子とメリーは、きゅっと握りしめた。最も気配がする「音羽の滝」と呼ばれるところに行く。
「・・・メリー、何か見えるかい?」
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