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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth9そして時代の針は動きだす〜Quo Moriture RuiS〜
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ラとイリュリアの国境で繰り広げられた今までに無い規模での戦から帰還したバルデュリス王子、そして彼が率いた騎士団。出立時の彼らの人数は総勢6800人。しかし帰還時の今、約半数ほどの3000人強しか居ない。戦死者やシュトゥラへ投降し捕虜となった事による減数。大敗。そう言っても過言ではない被害だった。彼らは市民から向けられる無念そうな眼差しを一身に受けつつ、王城の庭へと辿り着いた。
「殿下っ、大事ですッ!」
庭で部下の様子を見回っていたバルデュリス王子の元に駆け寄って来る初老の男が数人。ゲンティウス王の側近たちだ。血相を変えて走って来るのその側近たちに、何事かと目を向ける騎士たち。その1人がバルデュリスに耳打ちする。と、みるみるバルデュリスの表情が険しくなり、目も大きく開かれていく。そしてすぐに王城内へと駆け出し、側近たちも慌てて続いて行った。
「父上ッ!」
バルデュリスは玉座の間へと一直線に駆け、入口の扉を壊すほどに力強く開けた。壮大なパイプオルガンの前に置かれている玉座に腰かける男、イリュリアの王ゲンティウス。いや、王だったと言うべきか。ゲンティウスの顔は血が通っていないのか青白く、目も口も半開きだ。そう、すでに亡くなっていた。ゲンティウス王は死ぬその時まで玉座に座し続けた。
ゲンティウス王の遺体の前には1人の少女。王女テウタだ。広間に背を向けているため表情は誰にも見えないが、口端は大きく笑みに歪められていた。広間にはイリュリアの政治を担う執政官や軍部の役人がズラリと並び、悲しみに暮れていた。中には悲しむどころか嬉々として喜んでいる――もちろん顔にも態度にも出ないようにしている――者たちもいるようだが。
しばらくの黙祷の後、ゲンティウス王の遺体は、2人の子供を始めとした側近たちに運び出された。そして玉座の間に戻ってきたバルデュリスとテウタは、改めて挨拶を交わす。
「改めて。おかえりなさい、お兄様。御父様はお兄様がお帰りになる少し前に、ここ玉座にて逝去なされました。とても残念です」
「・・・・そうだな」
「お兄様。次期イリュリア王の座、私が貰い受けます」
「ッ! 父上が逝去されてすぐだぞッ。なにもこんなすぐに――」
「こんな状態だからです。お兄様が王座についてもこの統一戦争を戦い抜けるだけの引率力はありません」
妹のテウタに王の能が無いと言われ、バルデュリスも「なんだと」苛立ちを見せる。テウタは続ける。「もう魔神は対人戦では勝てない。理解してますよね?」と諭すように告げる。それには同意のようで、バルデュリスは「解っている。あれはもう人間ではない」と落胆の色を見せた。
「理解して頂いているようでなによりです。ですから私は御父様に提言したのです。エテメンアンキとミナレットの使用を」
「馬鹿な
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