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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth8シュトゥラの魔神〜Odin Saintest Von SchserwaloaD〜
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いる。長テーブルに囲まれるように中央には球状の空間モニターが展開されていた。映し出されているのはオーディン。そして守護騎士ヴォルケンリッター。先程まではオーディンとファルコの戦闘が流れていた。国境で行われていたグラオベン・オルデンの戦闘は、全てイリュリアの上層部に筒抜けだった。
「ご覧に頂けましたか、御父さ――ゲンティウス陛下。最早シュトゥラを弱小国など侮っているわけには参りません。オーディン・セインテスト・フォン・シュゼルヴァロード。騎士ファルコや融合・五番騎が言っていたように、彼は魔神の如き強さを持っています。対人戦ではおそらく勝つ事は無理でしょう。戦船をああもう容易く墜とす事が出来るのですから」
テウタ王女が立ち上がり、オーディンの強さに絶句しているゲンティウス王や執政官らを見回した。
「お兄様はああして騎士団を率いていますが、おそらく負け戦となるでしょう。魔神オーディンと闇の書の守護者ヴォルケンリッターがシュトゥラに居る以上、私たちイリュリアにベルカ統一は不可能です」
「むぅ・・・それは、そうかもしれぬが・・・」
「ですので、私は提言させていただきます。エテメンアンキおよびミナレットを使用し、この泥沼化しているベルカ統一戦争の幕を一気に降ろしましょう。もちろん我らイリュリアの勝利と言う形で、です」
テウタ王女の提言に、グレゴールを除く全員が度肝を抜かれた。“エテメンアンキ”と“ミナレット”。イリュリアが遥か昔より有していた超兵器の名だ。その2つは戦船どころの戦力ではない。まさに世界を破壊しうるだけの威力を有している。ゆえにゲンティウス王に「ならんっ!」と却下の一言が下る。
「イリュリアが成すべき事は、破壊による支配ではなく、勝利による統治。エテメンアンキとミナレットは、我らに勝利どころか破滅をもたらすだろう」
「聖王家の有する聖王のゆりかご。万が一にもゆりかごを戦場に持ち込まれてしまえば、イリュリアの勝利は崩れます。その最悪な事態が起きてしまった場合、早急に対処するために最低でもミナレットの運用を視野に入れませんと――」
「ならんっ。・・・・テウタ、我が娘よ。破壊の後には、我らの望む世界はないのだ。よいか? わしが王座に座する限り、エテメンアンキとミナレットの使用は認めん。魔神オーディンとその配下・守護騎士ヴォルケンリッター。その問題についてはお前が出張ればよい」
「っ・・・・判りました。申し訳ありませんでした」
ゲンティウス王とテウタ王女のそのやり取りを以って、“エテメンアンキ”と“ミナレット”使用の件は一時収まりを見せた。
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