暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth8シュトゥラの魔神〜Odin Saintest Von SchserwaloaD〜
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・・・ぐっ・・!?」

その直後、突如として私は真横から強烈な衝撃を受け、成す術なく吹き飛ばされた。宙で体勢を整え、内壁に叩きつけられるのを阻止。床に着地し、私を襲った衝撃の正体を見やる。

「そういうわけで、これで失礼するぜ・・・・」

「憶えていなさいよっ、魔神オーディン! 今度こそ、その首を貰うんだからっ!」

ファルコとフュンフが、宙に浮くシンプルな長方形の鏡の中に消えて行く。いや、そんなものなど最早どうでもいい。その鏡らしきものを創り出した術者に目が釘付けになってしまう。私に一撃くれたのはあの術者で間違いないだろう。ああ、知っている、判っている。
鏡のようなアレも、突然現れた術者の正体も。絶対にあのクソ野郎の末裔で間違いない。男尊女卑の権化だった、天光騎士団・星騎士シュテルン・リッターが第八騎士アハト・リッター・鏡の境界・・・名はそう・・・

「サー=グラシオン・ヴォルクステッド・・・・」

「サー=グラシオン? 確かに僕の姓はヴォルクステッドですが・・・。あ、紹介が遅れました。イリュリア騎士団が一、強暴なる氷盾騎士団(アムレット・オルデン)を率いています、ゲルト・ヴォルクステッドと言います」

聞かれていたか。というか、人格面は普通だな。礼儀正しくすらある。二十代に突入したばかりと見える青年。グラシオンと同じハンティングピンクの髪(遺伝であんな派手な髪色だとしたら同情してしまうな)はサラサラショート。グラシオンはどれだけ目立ちたいのか、髪をツンツン立てていたな。

「それでは誠に勝手ですが、これで失礼いたします」

ゲルトの側面に鏡が生まれる。グラシオンと同じものだ。グラシオンの有していた神器である魔鏡“フェアドレーエン・シュピーゲル”による魔術反射や転移。それと同じ事を、神器ではなく魔導、もしくは能力で行っている。
私は追撃もせず、ゲルト達をただ見送った。これ以上連中に構っていられない。早々にこの戦船ティルピッツの動力炉から魔力を供給し、最後の1隻デアフリンガーからも魔力を供給しないとな。剣翼アンピエルを展開し、動力炉を向けて飛行を再開。通路を出て数十秒。

≪警告。本艦ティルピッツは砲撃の標的となっています。至急退艦してください。繰り返します――≫

そんな艦内放送が流れた。ティルピッツごと私を艦載砲撃で撃つつもりか。魔力供給は諦めて、外へ脱出するためにティルピッツを鷲掴んでいるイロウエルを操作し、艦体を真っ二つにへし折ってもらう。

?―?―?―?―?―?―?

イリュリア王都の中央にそびえる王城、その城内のある一室。ゲンティウス王や数人の執政官や騎士団総長グレゴール、そしてテウタ王女という顔ぶれが揃っていた。
美術品のような長テーブル4つを正四角形の形に配置し、それぞれが腰かけて
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