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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth7災厄撥ねし魂・導き果てぬ絆・希望の守り手〜SchlierlieT〜
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†††Side????†††

ここまで虚仮にされて、今さら連中には手を出すな、だって?
イライラする。だから地駆けし疾狼騎士団(フォーアライター・オルデン)の詰所の一室――俺の部屋である団長室の壁を殴りつける。油断したんだ。まさかヴォルケンリッターっていう俺たち高位騎士と遜色ない実力を持つ騎士が仲間に居るとは思わなかったんだ。今度こそは一切の油断なく襲撃を掛ければ、絶対に勝てる。それなのにシュトゥラから手を引く?

「頭の中に花畑でも出来ているのか・・・!」

三連国(バルト)との決着は確かに大事だ。それくらい判っているさ。長年競り合っていた連合国だからな。だが問題はその後だ。バルトに勝ってもベルカ統一は成し得ない。シュトゥラの悪魔――騎士オーディンと、その従者たるヴォルケンリッターが居る限りは。先送りにしているだけで、どちらにしても連中とはぶつかる事になるんだ。バルトとの戦争後、疲弊している状況でシュトゥラに攻め込まれでもしたら・・・・。

「考えたくもない」

だからまずは騎士団同士での小規模戦で、シュトゥラの防衛の要である騎士オーディンとヴォルケンリッターを陥落させる。その後で、バルトは“エテメンアンキ”を使って陥落させればいい。別にバルトに対して騎士団戦に固執する必要はない。向こうだって兵器を使うんだ。
だが騎士オーディンらは違う。純粋な魔導と武技だけで戦いに臨んでいる。俺たちフォーアライター・オルデンは卑怯な手は使うし騎士の誇りも捨てたが、向こうが騎士団だけで向かって来るなら、こっちも騎士団だけで戦う。それは騎士の誇り云々じゃなく、人間としての最後の一線だ。

「あんまり使いたくない手だが、別の騎士団との共闘を考えてみようか・・・・」

そんな考えが頭に過った時、扉がノックされた。しかも結構強く。団長室の扉はそんなに強く叩くなんて、よほどの無礼者か切羽詰まっているか・・・。「入れ」と促す。「失礼します、団長ファルコ」と入って来たのは、先の戦闘で戦死した副団長の後任である男アンドレだった。先の戦闘の生き残り。生きて戻って来た部下ももちろん多くいるが、どういうわけか核に多大なダメージを負って、再起不能者や現場復帰に時間の掛かる者が多い。

「どうした? アンドレ。大事なお報せでもあったか?」

アンドレは「はい。しかも最悪も最悪、イリュリアの今後が左右される事が起きようとしています」と真剣な面持ちで返してきた。随分と大げさな話だ。イリュリアの今後が左右される、か。陛下でも死んだか?
そしてアンドレから聴かされたその話。確かにイリュリアの今後が左右されるものだった。何せ、「ゲンティウスがシュトゥラに攻め込むだと・・・」なんて冗談にしか聞こえない話なのだから。
詳しく聴くと、ゲンティウスは俺たちテウタ王女派
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