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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth7災厄撥ねし魂・導き果てぬ絆・希望の守り手〜SchlierlieT〜
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!! 信じる!? 私だって信じてた!! これでも元は守護神だから!! いつかきっと人は変わる。今はダメでも、いつかは、いつかは、いつかは!! けど、いつかは、と信じたその結果が今の私だ!! 人は変わらない!! 殺し殺され、奪い奪われ! 何万年と見てきた! どんなに護っても、争いを始めて滅んでいく!――
信じていれば、いつか人の世に争いの無い世界が生まれる。だが、私も結局はテルミナスの思考の領域に至ってしまうまで存在してしまった。だがすべてが同じわけじゃない。彼女と私の唯一の違いは、テルミナスは人間に非があるとして、人間に絶望した。だが私は、それが真理であり摂理であると諦めた。人間は争いをやめない生き物――それが自然な姿なんだと。
「ですが私のは極論ですから、クラウスが望む平和な世界が絶対に存在しないと言うわけではありません。私もその理想が叶う事を願っていますし、力を貸したいとも思っています」
「オーディンさん・・・ありがとうございます」
「あの、オーディンさん。先程の話の事ですけど、もしかして・・・エグリゴリを捜しているのは・・・復讐、なのですか・・・?」
「いいや。
堕天使
(
エグリゴリ
)
は元々
戦天使
(
ヴァルキリー
)
という名で、家族のようなものだった。敵対国に洗脳され暴走したヴァルキリーをエグリゴリと呼ぶ。だから、復讐ではなく助けたい。もう休んでいいんだと。もうこれ以上狂ったまま戦い続ける必要は無いんだ、と――よし」
診察終了。いきなり、よし、と笑顔を見せた事でクラウス達が「は?」と抜けた声を漏らした。さぁさっきまでは私の所為で暗い雰囲気だったが、これから明るい空気にしてやろう。オリヴィエから離れ、診察の結果を告げるために一度コホンと咳払い。
「オリヴィエ王女殿下。まず腕以外には問題はありませんでした、ご安心を」
「え・・・あ、そうですか。ありがとうございます」
「そして腕の事ですが、おそらく私の持つ魔道を使えば治す事が出来るかと思います」
またシーンと静まり返る室内。そして爆発したかのようにクラウスとリサが詰め寄って来た。
「本当ですかッ、オーディンさん! 本当にオリヴィエ様の腕を治す事が出来るのですかッ?」
「オリヴィエの腕を治す事が出来るのですか、本当にっ!?」
「落ち着いてくれっ、説明が出来ないだろうっ!」
クラウスはそれで冷静さを取り戻してくれたが、リサはグスッと泣きながら私にしがみ付いたままだ。泣き止まない子供をあやす様にリサの頭を撫でる。そしてオリヴィエが「リサ。オーディン先生がお困りですから」と優しく語りかけた。リサは「はい。申し訳ありません、オーディンさん」と涙を袖で拭ってオリヴィエの側に控えた。
「オーディン先生。それで、私の腕を治すことが出来る、
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