暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth7災厄撥ねし魂・導き果てぬ絆・希望の守り手〜SchlierlieT〜
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側から返って来た。
「ではオーディンさんとシャマルさんはどうぞお部屋へお入りくださいませ」
リサに招き入れられ、私たちはオリヴィエの部屋へと入る。天蓋付きのベッドに、デザインの凝ったナイトテーブルや丸テーブル、肘掛椅子、クローゼットなどなど家具一式が揃っている。そして、肘掛椅子にちょこんと座っているオリヴィエを見た。
「はじめまして。わたくし、聖王家王女オリヴィエ・ゼーゲブレヒトと申します。このたびはわざわざアムルよりお越しくださって感謝いたします」
深々とお辞儀するオリヴィエ。ははは、判ってはいたが、やはりヴィヴィオとは違うな。しかし両腕が動いていないな。まったく動いていない、と言うわけじゃないが・・・。とりあえずは自己紹介を返さないといけないな。礼儀として片膝をついて頭を下げる。
「お初にお目に掛かります、オリヴィエ王女殿下。オーディン・セインテスト・フォン・シュゼルヴァロードと申します。この娘は同じく医者のシャマル。クラウス殿下やオリヴィエ王女のご期待に添えられるかは判りませんが、私の魔道が御役に立てばと思い、参上しました」
後ろに控えているシャマルも続いて礼の姿勢を取った。オリヴィエが早々に「頭をお上げください、オーディン先生、シャマル先生」と困惑している事で、すぐに上げる。そこでリサが「外で殿下にお待ち頂いていますが、いかがなさいますか?」とオリヴィエに尋ね、オリヴィエは少し考える仕草を見せた後、「お招きして、リサ」と微笑んだ。クラウスも遅れて部屋に招き入れられ、部屋の備え付けられたソファに腰掛けた。
「では早速、オリヴィエ王女殿下の診察に入ります。王女殿下、御手に触れますが、よろしいですか?」
「はい、お構いなくどうぞ」
膝の上に置かれて動かない彼女の右手にそっと手を添える。目を閉じ意識を澄ませ、魔力を通してオリヴィエの身体情報に探りを入れる。そして知る。両腕の筋肉の組織や神経が酷いのなんの。まともに動かせないのは当たり前だ。
「王女殿下。腕の事ですが・・・」
「判りますか・・・? はい、生まれつき動かしづらく、ここ数年でさらに動かせなくなったのです。他のお医者様からは、もう諦めた方が良い、と。ですがやはり不便ですから、普段は魔力による身体操作を行っています」
確かにこれは並の治癒術師や医者なら匙を投げるだろうな。私は「そうですか。では診察を続けます」と告げ、腕以外のダメージを見つけるために魔力を通す。足は問題無し。内臓、問題無し、と。
「ふふ」
「どうかしたのですか? オリヴィエ」
オリヴィエが小さく笑い声を漏らし、クラウスが不思議そうに尋ねた。私としても気になったから「くすぐったかったですか?」と、有り得ない事だと知りながらも訊いてみた。オリヴィエは「あ
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