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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth7災厄撥ねし魂・導き果てぬ絆・希望の守り手〜SchlierlieT〜
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「挟撃しろっ。決して攻勢に回る隙を与えるなっ!」

――暴力防ぎし(コード)汝の鉄壁(ピュルキエル)――

迫り来ていた10人程の騎士の攻撃を障壁で防御し、連中の背後から、

――無慈悲たれ(コード)汝の聖火(プシエル)――

蒼炎の大蛇プシエルを発動させ、逃げ惑う隙も与えずに焼殺する。手加減したいが、殺意と敵意を以って襲いかかって来た者には冷徹になる、と決めている。蒼炎が立ち上る通路の中で私は“夜天の書”の管制人格である彼女の起動を承認した。

≪闇の書の主の承認を確認。闇の書の管制人格の起動を開始≫

私の目の前で構築されていく1人の少女。私と同じ銀の髪。そして深紅の瞳。祝福の風リインフォース。希望の翼リエイス。どちらも最後の夜天の主である八神はやてが付けた名前。今は名の無き彼女が、“夜天の書”を片手に私の前で片膝を付いた。

「我が主。私は闇の書の管制人格にてございます」

「そうか。君がシグナム達の言っていた・・・。こんな状況で何だが自己紹介だ。私はオーディン・セインテスト・フォン・シュゼルヴァロード。闇の書の主をさせてもらっている」

「はい。存じ上げております。私は言わば闇の書そのもの。騎士たちと通じているため、外界での事は存じています」

「なら話は早い。私が名前の前に“主”を付けられるのが苦手で、従者や道具ではなく家族や戦友と言う関係でありたい、というのも・・・・」

「もちろん存じています。・・・・オ、オーディン・・・」

「よし。よろしく頼むよ・・・・5人目の守護騎士、支天の翼シュリエルリート」

「シュリエルリート・・・?」

「君に名前が無いのは聞いている。だから、名前を贈らせてもらうよ。名無しでは家族の触れ合いが出来ないしな。まぁ君と出逢えた記念のようなものだ。気に入らなければ、別の名前を考えるつもりだが・・・・どうだろう?」

ポカンと私を見上げていた彼女と目線を合わせるために、私も片膝を付いてそう尋ねた。災厄撥ねし魂・導き果てぬ絆・希望の守り手、シュリエルリート。彼女に抱いているイメージを基に様々なベルカ語を合わせて名付けてみた。

「いいえ。不満などありましょうか。名を頂ける。これほど嬉しい事はありません。支天の翼シュリエルリート。ありがたく頂戴いたします。オーディン」

シュリエルの手を取って共に立ち上がる。さぁ守護騎士ヴォルケンリッターは揃った。少しでも良い思い出を作ってもらうために、イリュリアとの争いをさっさと片付けよう。

「シュリエル」

「はい、オーディン」

「私の大切なものが傷つけられそうになっている。それを止めたい。手伝ってくれるか?」

「もちろんです。あなたや騎士たちと共に、どこまでも」



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