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ソードアートオンライン〜黒き疾風〜
護衛役との私闘
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ら俺に向かってくる。勝利を確信したクラディールの顔に隠せない狂喜の色が浮かぶ。
しかし俺は抜刀術ソードスキル<紫電>を発動。抜刀術のソードスキルは基本的に威力と速度は異常に高いが技後硬直が長い。<紫電>は抜刀術の基本技だ。ちなみに抜刀術の中にはる○うに剣心の技がある。茅場の趣味だろうか。俺の刀は青色の光を帯びながら、まだ降り途中で攻撃判定の発生する直前の奴の大剣に命中した。結果クラディールの剣が折れポリゴン片に変わった。

「まだやるかい?護衛殿?」

クラディールは体を細かく震わせながら

「アイリザイン」

と言った。直後開始の時と同じ位置にデュエルの終了と勝者の名を告げる紫色の文字列がフラッシュした。再びワッという歓声。
クラディールはよろけながら立ち上がると、ギャラリーの列に向かって喚いた。

「見世物じゃねえぞ!散れ!散れ!」

次いでゆっくりと俺の方へ向き直る。

「貴様…殺す…絶対に殺すぞ…」

その憎悪に染まった目つきを俺はしれっと受け流した。
呆れた。天下のKoBメンバーが逆恨みかよ…。俺がそんなことを考えているとスッと歩み出た人影があった。

「クラディール、血盟騎士団副団長として命じます。本日を以って護衛役を解任。別名あるまでギルド本部にて待機。以上」

アスナの声は表情以上に凍りついた響きを持っていた。あいつも苦労してんなぁ…。同情するよ。
キリトはアスナの肩に手を掛けアスナは小さくよろめくと、俺にもたれかかるように体重を預けている。

「………なん……なんだと……この………」

俺にはそれくらいしか聞き取れなかった。多分呪いの言葉的な何かをぶつぶつと呟きながら、クラディールは俺たちを見据えた。奴は予備の武器を装備し直し転移結晶で転移して行った。転移光が消滅した後の広場は後味の悪さが残っていた。時間が経つに連れギャラリー達は三々五々散っていく。やがて広場にいるのは俺たち3人だけになった。
やがてアスナが日頃の威圧感が嘘のように抜け落ちた声で囁いた。

「………2人ともごめんなさい、嫌なことに巻き込んじゃって」

「いや…俺はいいけど、サトシは?」

「俺も平気だ。どっちかっつーと俺から首突っ込んでったしな。ただまあ、アスナには同情するよ」

「それよりギルドの方は大丈夫なのか?」

「ええ。今のギルドの雰囲気はゲーム攻略だけを最優先に考えてメンバーに規律を押し付けていた私にも責任があると思うし…」

「それは仕方ないって言うか、逆にアンタみたいな人がいなかったら攻略ももっとずっと遅れていたよ。ソロでだらだらやってる俺に言えたことじゃないけど………いや、そうじゃなくて………だから、アンタもたまには俺らみたいないい加減なのとパーティー組んで息抜きするくらいし
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