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普通だった少年の憑依&転移転生物語
【ゼロの使い魔】編
031 ≪烈風≫からの試練 その1
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……俺が現在出せる遍在≠ヘ8体が限界。その内の半数である4体を同じ技術の修得に回せば──“アギトの証”の効果が本体にしか効かない事を鑑みると16倍の早さで1つの技術を修得出来る事になる。……尤も、デメリットも在って、遍在°ュい衝撃──有効打を与えたら消えてしまうので修得出来るのは語学や武術の型等の技術的な何かに限るし、遍在≠消して経験がフィードバックされる時、軽い頭痛がするのでその頭痛を軽い≠ナ我慢出来る限界数──つまりは、前述した4体が事実上の限界であるのも難点だ。

更に面倒な事に、そこまでしてもその技術を使える@lになるだけで使いこなせる@lになる訳ではない。自分の身体にその技術を覚えさせなければ──遍在≠ノて覚えた技術と身体の動作の誤差を無くさなければ、完全に使いこなせた≠フ範疇に入らない。……それでも、技術修得までの時間は格段に短くなるのは変わらないが……

閑話休題。

「くっ……! やりますねっ。……ならこれならどうです? ……“エア・カッター”」

ヴァリエール公爵夫人は筋力的な差を不利に感じたのか、一端俺から距離を取り俺に聞こえないようにルーンを紡ぎ、“エア・カッター”──不可視の刃を飛ばしてくる。

「喰らえ“デルフリンガー”」

<おうよっ! こんなのお茶の子さいさいだぜ!>

「魔法を吸収した!? ……いえ、それがそのインテリジェンスソードの効果ですか」

しかし、俺もその魔法をむざむざ喰らってやる必要も無いのでデルフリンガーで吸収する。……自分の放った魔法が吸収される──そんな異常な事態に、公爵夫人は一瞬だけ呆気に取られるが直ぐに持ち直し、“デルフリンガー”の効果を推察する。

「魔法を吸収するインテリジェンスソード…。……でしたら、その剣で吸い切れないであろう、圧倒的な物量で攻めるまでです」

ヴァリエール公爵夫人は杖の役割も兼ねているだろう、レイピアは振るうと、徐に6人へとその人数を増やした。……遍在≠ナある。

「「「「「「さてこれ≠ノはどう対処しますか? “カッター・トルネード”!!!!」」」」」」

(おいおい……)

“カッター・トルネード”──それは、真空の層を間に挟んだ竜巻を発生させる魔法。……なのだが、5つ≠烽フ数の“カッター・トルネード”が集まれば、最早それは災害だ。

(あ、外す≠フを忘れてたか)

迫り来る“カッター・トルネード”の大群を尻目に、右腕に鈍い色で輝くブレスレットを見て、補助用の──サブ1の思考で、見通しの甘かった自分自身に軽く絶望する。

右腕のブレスレットは、かの悪魔の実≠フ能力──俺の場合は“ゴロゴロの実”の能力を封じる石…つまりは海楼石≠ナ出
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