暁 〜小説投稿サイト〜
魔法薬を好きなように
第1話 ちょっとした間違いじゃないんだよな
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って本当?」

「そうよ」

それだけ、声をかけるとモンモランシーは、また髪色がピンクブロンドの少女、先ほどの詠唱からいうとヴァリエールだったかの方に向いている。
ヴァリエールって、いったら、名門中の名門じゃないか。家での教育体制もしっかりしているはずだろうから、魔法を失敗するとしてもそれほどじゃなかろうが、って思っていると、また爆発音がする。
まわりでは、よびだした使い魔たちをおとなしくさせようとしているが、この爆発音ではおどろくのも無理はなかろうな。それで何十回かの失敗のあとに、今度は召喚ゲートが現れた。

さて何が現れるかなと思って2分ほど待つと、なにやら人型の姿が現れて、数歩ばかり歩いたところで、後ろ向きに倒れてしまった。
人型だから、亜人の可能性もあるが、あの服装って、ここらでは見たことはないが、前世の記憶に残っている服装だ。俺の前世の世界からきたのか?

ヴァリエールが何やら、「モンモランシーも人間を召喚したでしょう」とか言ってたが、結局は相手が平民とのことで、この世界での貴族と平民の差は大きく、不承不承ながらも『コントラクト・サーヴァント』をおこなっていた。

そっちも興味はあったが、俺の身も心配だ。使い魔なんてものになったら、まず魔法衛士隊に入れないだろうし、このあと、モンモランシーの付き添いなんかしなきゃならないだろうしなぁ。ってことで、ヴァリエールの使い魔召喚の儀式が終わったあとには、魔法学院学院長のオールド・オスマンと顔をあわせている。

オールド・オスマンとは少々話したが結局は、首都トリスタニアの宗教庁へ伝書ふくろうをとばして、返答待ちとのことだ。実務は緑色の髪が特徴なミス・ロングビルということで、結果がでるまでは来客用の部屋にてまっていたが、わずか3時間あまりで宗教庁からの返答はもどってきた。しかも『春の使い魔召喚の儀式は続けるべし』とのことだ。泣けるなぁ。

とりあえず、先のことは考えるのは後となって、モンモランシーと使い魔召喚の儀式を続けることになった。

俺の目の前で、

「我が名はモンモランシー・マルガリタ・ラ・フェール・ド・モンモランシ。五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我の使い魔となせ」

と呪文をとなえてから、軽くキスをしてくる。無事に『コントラクト・サーヴァント』をなしとげやがった。こっちの方を失敗しやがれよ。

左上腕に刻まれたルーンは『ウンディーネ』で、ミスタ・コルベールからの説明では、今は伝説となっている水の妖精を示しているとのことで、モンモランシーは水の系統に確定したというか、俺って水のスクウェアだしな。

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