第二十四話 思いがけない幸せ
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セクハラ(未遂)の戦士、スコットさんと別れた後、私たちは水のリングを探し回っていた。
「う〜んどこだろう、水のリング」
「スコットさんが『水のリングは水に抱かれて眠っている』って言ってたから水に関するところってどうしたのアベル!」
何その鬼の形相!
「ごめん、ミレイ。僕はあの戦士がビアンカに手を出そうとしたのがまだ許せなくて」
まぁそうだろう。誰だって自分の幼馴染がセクハラされそうになった事を許せる筈がないだろう。
「まぁそれは早く忘れるとして、水のリング探しに集中しようか」
けど水のリングどこにあったっけ。原作知識があるけど細かいところは覚えてないんだよなぁ。
「水のリングの場所についてですが」
「何?なんかわかったのマーリン」
「スコット殿が言うには『水に抱かれて眠っている』のでございましょう」
「そうだけど?」
「そしてこのあたりで一番特徴的な『水』は?」
「えっと確か滝があるわ……あっ!」
ビアンカなにかわかったの?
「まさか水のリングはあの滝の裏にあるんじゃ!」
「その通りでございます」
「なるほど。でかしたマーリン!」
「ありがとうございます。アベル殿」
私たちは滝の裏にあった洞穴に入るとそこには石柱に安置された水のリングがあった。
「あった!これで天空の盾が手に入る」
「よかったね、アベル」
そう言って私はリレミトを唱え、外に出たところでルーラを唱えサラボナへと向かった。
*
「ほほう。いや君たちはすごい!まさか二つのリングを見つけてくることができるとは!」
ルドマンさんの屋敷に戻り、水のリングを渡すとルドマンさんは私たちを褒め称えた。
「ところで、あの女性は?」
「紹介が遅れてしまいましたね。私はビアンカ。山奥の村に暮らしていてアベルとは幼馴染です」
「アベル殿。こんな美しい女性が幼馴染だなんて羨ましいですな」
「あらパパ。こんな美しい娘がいるんだから別に羨ましくもなんともないじゃない。社交辞令もほどほどにしないと」
やっぱりデボラは今日も通常運転だ。
「それでは約束の天空の盾をさしあげますが……ビアンカさん、ビアンカさんはアベル殿の事が好きなのでしょう?」
「え、まぁそうですが」
ん?これってもしかしてもしかして!?
「アベル殿は?」
「僕もビアンカの事は好きですが」
「アベル殿。このリング集めは元々はフローラの結婚相手決めでした。なら二人は結婚すればいいのでは?」
「なに言ってるんですかルドマンさん」
「別に私は冗談など言ってませんよアベル殿。ビアンカさんの事は愛しているのでしょう?」
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