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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第6話 『終業式・拗ねて誘って。「もう、この気持ちには抗えないんだもの」』
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けちゃうなんて。
テレCMが流れてからの周りの姦しさは、確かに雪姫にとっては結構な苦痛だった。
でも、一昨日にあの男の子ときちんと知り合ってから──雪姫の心は確かに上向いてきていた。
今こうして、カリナの心配をやり過ごせるくらいに。
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「須々野さんマジ行こーよ!!」
「え……う〜〜ん……どうしよ……」
茂武市はしつこく硝子を誘っている。
付き合わされている計佑はうんざりと当たりを見回していて──
「あ」
渡り廊下を歩いてくる雪姫に気付いた。
「……あ」
すぐに雪姫も計佑に気がついて、目が合った。
しかし計佑が声をかける前に、カリナが大声をあげた。
「あれーー!? 隣の家のクソガキじゃん!! はじめーー!!!」
「げっ!! カリ姉っ……森野先輩!!」
茂武市が慌てる。
「何だその隣にいるメガネッコは!! けしからんっ お前またナンパしてんだろっ!! ……私も混ぜろっ!!」
森野先輩とやらが駆け寄ってくる。
その先輩には面識もないし、雪姫に話を聞きたかった計佑は、ここで会えたのは幸運とばかりに雪姫だけを見ていたのだが……
──あ……今日はポニーテールなんだ……ってあれ? なんか見覚えあるような……?
デジャヴを感じて雪姫を見つめていた計佑だが、
同じようにこちらを見ていた雪姫は、突然フイッと視線を逸らした。
──え? なに……?
そのまま雪姫が、渡り廊下から離れて校舎沿いに遠ざかっていく。
戸惑いはあったが、雪姫には聞きたいこともある。後を追って。
「あのっ先輩……メールのことなんですけど。写真の女の人で何かわかった事っていうのは……?」
追いついて、早速質問を切り出したのだけど、
「私ね……昨日ずっとメール待ってた」
雪姫は不機嫌そうな顔で振り返ってきた。
──え……? もしかしておやすみメールとかいうやつ!? あれってからかってたんじゃねーの!!??
「いや……てっきり冗談かと……」
正直、かなり意外だったので思わず口にも出してしまった。
─────────────────────────────────
──ムッ!!
計佑の言い草に、雪姫はかなりカチンときた。
──結構勇気出して教えたのにっ!
あんなにヤキモキして待ってたのに『冗談』で済ますなんてっ!!
雪姫が(照れ隠しもあったとはいえ)散々からかい倒したせいもあるのだが、
この少年に対してだけはわがままになれる乙女にそんな道理は通じない。
雪姫は思わず手を伸ばしていた。
<b>「反省しろっ!!」</b>
きゅっと計佑の鼻をつまみあげる。
「あいてっ!」
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