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ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
外伝・閑話
外伝・閑話2話 ルイズの魔法修行
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が点いたの。これで青い火の方が温度が高いと分かるわ。

「こうして熱効率を突詰ると、火の色は暗くなって行くんですよ」

 そう言いながら兄さまが《発火》のルーンを唱えると、杖の先には青い火が灯っていたの。それって俗に言う、静かな炎といわれる静炎(せいえん) 転じて聖炎(せいえん)と呼ばれる炎の魔法なんだけど。兄さまは自覚していないのだろうか? 火系統の家なら、どんな手を使っても欲する秘中の秘よ。

 横で事態を理解せずに「兄さま凄い」なんて言っているジョゼットがうらやましい。

「これは覚えなくても良いのですが、燃える物によっても火の色は変わります。これを炎色反応と言いますが、魔法で再現すると……」

 兄さまの杖先の火が、赤、青、緑、黄、紫、オレンジ、金、銀と、次々に色を変えて行ったの。そのさまは凄くきれいで……

 不覚にも少し陶酔してしまったわ。それよりもこの事を火の名門と言える家系のメイジが知れば、兄さまが持つ秘技を是が非でも手に入れようとするでしょうね。特に心配なのは、火の名門ツェルプストーかな? 私の家との因縁、そしてちぃ姉さまの事を考えれば……戦争ね。

 そう心配になってちぃ姉さまを見ると、コロコロと笑っているだけ……。これはこれで“怖い”と思った私は変なのかしら? とりあえず、この事は誰にも言わないと改めて固く固く誓ったわ。

 それはそれとして、体を動かす実験もあった所為で、思ったより汚れと汗がすごい事になってる。わざわざ訓練着に着替えた理由が、良く分かったわ。気持悪いから、早くお風呂に入りたい。

「明日からの訓練についてですが、ジョゼットは今までどおりの訓練です。今日習った学科の知識を、どう応用するか自分で考えて訓練して下さい。それとルイズの方は、魔法の矯正に入ります。以前にも言いましたが、上手く行くかは半々なので、気負わずにいてください。では、解散です」

「「はい」」

 今更何と言われても、気負わずにいるって無理だから。……それより兄さまの座学は、本当に“基本的な知識だけ”ね。優れた基礎知識を武器に、応用は生徒自身の考えさせる。そしてこの“考えさせる”と言うのが、生徒を成長させる事に繋がる……らしいわ。

 兄さまって、年齢が年齢だし教育に関しては素人よね?(実際に“自分はまだまだ”とか言っていたし)それなのに、こんな高度な思想の下に授業が出来るなんて……。教育のプロが居る魔法学院って、どんな凄い所なんだろうと心配になって来たわ。

 そんな事を考えていると、そこに二人の人間が割り込んで来たの。確か兄さまの護衛のクリフとドナだったかな?

「ギルバート様」

「如何しましたか?」

「少々問題が……」

 そう言って頭が白い(銀髪です。byクリフ)方が、兄さ
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