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転生者の珍妙な冒険
二次元作品で発生する「嫌な予感」ってのは、最早予感じゃ無くて予兆
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ら馬車を動かせない事に気付いた俺は全速力で走って森を目指した。波紋すら使って強化しての全力疾走だ、それこそ運命の車輪(ホイール・オブ・フォーチュン)並の速度は出たね。

で、着いたのは『ジェリア』の街でした。
うん、俺は地図見ないと方向分からなくなるタイプの人間だったよ、忘れてた。
そんな訳で取りあえずジェリアで地図を買おうと街に入ったら、あらゆる場所から襲ってくる男爵の刺客。完全に忘れてたからそこでちょっと戸惑う。結果時間ロスして地図入手出来たの次の日。そして即出発。

で、地図広げながら全力疾走なんて出来る訳もなく、ちょっと走って地図見ての繰り返しだから時間を食う。しかも小話の時の宿場町くらいまで行かないと刺客がまた送り込まれるから余計に面倒で時間がかかる。

で、やっとこさ森に着いたら今度はちょっと面倒そうなトラブルに巻き込まれて中々皆に会えず、結局合流できたのは1週間が過ぎた昨日でした。

俺だけが悪いわけでもないのに、爺とのやり取り話しただけで皆が皆して俺を責めるし、ネーナさんは泣くし・・・。
俺は必死で許しを請いながら、「あの面倒な事件」を思い出して憂鬱になっていた。



















「ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい!!!!!!」
森を目指して全力疾走。もう距離的に地図見なくても分かるから、兎に角全力でダッシュしてる。
爺に殴り飛ばされた日から既に5日、このままではオッサン辺りからマジでお仕置きされそうだ、それだけは嫌だよ・・・・。
「よし、森が見えてきた!! この道を行けば・・・・・・ッ!!?」
見えてきた森から黒い煙が上がってる。
嫌な予感が走る、知らずに冷や汗が体をつたう。
気付かない内に速度を上げて森まで行った俺が見た光景、それは・・・・。










ゴウゴウと音を立てて燃える、「母なる森」だった。
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