第一章 日常と非日常
第四話
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らなの」
「‥‥‥それは、私達も魔法使い対策本部の一員になって欲しい、ということですか?」
「ええ。 その通りよ」
ルチアの答えに頷くと、静香が自分の意見を述べた。
「ルチアさんの魔法も、相良さんの魔法も、どちらも高レベルの魔法でした。 特に相良君の魔法はかなり貴重な――――――|純系魔法使い(ピュア・マジシャン)の類に入ります。 それはとても頼もしい力となります」
「やっぱり、純系‥‥‥」
「?」
静香の言った単語に、ルチアが大きく反応する。
翔は逆に、まったく知識がないだけに頭にハテナマークを浮かべる。
瞳さんもへぇ〜と興味深そうに反応すると、何も知らない翔に説明をする。
「魔法使いは、大きく4つ。『武器系魔法使い』一番多い種類で、何かしらの武器を手に持つか装備する魔法使い。静香やルチアがその類に入るわね。
『生物系魔法使い』比較的珍しい種類で、魔法使い自身は短剣や拳銃などの小型武器で、『魔獣』と呼ばれる魔法を使う生物を操って戦うことができるの。
『精霊系魔法使い』とても稀少的な種類で、この世に存在するとされている精霊と契約した魔法使いのことを指す。精霊の加護を受けて戦う。
‥‥‥そして『|純系魔法使い(ピュア・マジシャン)』。 全ての魔法の根源にして基準となる魔法であり、現代では精霊系よりも稀少な魔法使い。 自らの体内にある魔力を使い、魔法を使う。 武器系などの全ては、この純系から変化して生まれたものとなっていると言われているわ」
「俺に‥‥‥そんな力が‥‥‥」
翔は不意に、自分の両手を見つめる。
思い出すのは、先ほどの戦いで魔法を使った自分の姿。
刀を使い、雷を纏い、湖の加護を使ってなど、思い返せば自分の魔法は色々と万能で種類が多いなと思った。
ルチアの魔法は鎌を使うか、遠距離からの魔法の二つだけだった。
それに比べて自分は‥‥‥と、深く考えた。
「相良君には才能がある。 私も静香も、その力が必要よ。ルチアの力も、かなり強い。 私は二人の力に期待しているの」
瞳さんがそう言うと、ルチアは少し考えて‥‥‥はっきりと頷いた。
「はい。私にできることがあるのなら、力を貸します」
「ええ。ありがとう」
嬉しそうに瞳さんは頭を下げると、残された翔に三人の視線が一気に向く。
「俺は――――――っ」
翔は『俺も力を貸します』と言おうとして、口を噤んだ。
その場の流れに飲まれそうだった彼は、自分の過去の記憶を思い出してその流れから脱した。
そして冷静に考えて、ちゃんとした答えを出す。
「俺は――――――」
静かに立ち上がり、出口に向かって
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