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東方変形葉
日常の中の無限変幻
東方変形葉35話「阿求の屋敷」
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なった。幸い人はおらず、気にせず飛べる。
「じゃあ行くよ。全速力でね!」
「・・・え?」
“速度と停滞の変化“の結界を俺の体に張る。びゅんっと一瞬で離陸し、新幹線以上・・・リニアモーターカーぐらいの速さで飛ぶ。
「きゃあああああああああああっ!?」
小鈴のかわいらしい声は、風の音でかき消された。
「わーーーーーーーーーーーっ!」
姫雪は楽しそうである。



「・・・いじわる。」
小鈴は完全にご機嫌斜めだ。服や髪が乱れまくっている。
「い、いったい誰がこんなひどいことを・・・」
「いやいや、あなただよ裕海様。」
な、なんだってー!?う〜ん、こういうときはどうするべきなのかな?豊姫に教わったあれを使うか。
「こ〜す〜ず、こっちむ〜いて。」
「?」
涙目で振り向いてきた。
「えい。」
「!!!!!!????」
おでこにキスが効果的とこの前教わったが、これでいけるだろうか。
「あ、あわ、あわ・・・」
「・・・あれ?混乱してる?」
顔を真っ赤にして、手を上下に振るなど謎のしぐさをしている。
「裕海様・・・。鈍感すぎ。」
ん?姫雪がなにかつぶやいた気がしたけど、まあ別にいいか。小鈴が混乱している間に髪や服装の乱れを直しておく。もちろん、変なところは触ってないからね!
「それよりも、屋敷に早く入ろうか。この門だな。」
「・・・あ、その門は大人5人がかりじゃないと開かないよ。」
ふ〜ん?そんなに重いのか。じゃあこれで。
「『威力の変化 〜鬼〜』」
軽く小突く。すると、勢いよく開いた。
「・・・開いちゃった。」
「さすが裕海様!」
中に入り、扉を閉じる。
「使用人とかいるのかな?」
「いるよ。すみませ〜ん!」
小鈴が声を上げると、使用人が来た。
「どちらさまですか?」
「本居小鈴です。阿求さんに呼ばれて友人とともにきました。」
小鈴が使用人に言った。
「わかりました。私がご案内いたします。」
その後、阿求のいるところに着くまでに5分ぐらいかかった。どんだけ広いんだここの屋敷。



「小鈴、いらっしゃい。あら、裕海さんも来ていたの?・・・その横の子と、人形さんたちはいったい?」
阿求がなにやら書き物をしていた。
「実は、かくかくしかじかなんだよ。」
「そうなんだ、そちらは自立人形にあなたの弟子。」
「「えっ!?なんで伝わったの!?」」
姫雪と小鈴は声を合わせて言った。実は“意思疎通方法の変化”で、心の中でざっと伝えた。阿求の心の中に語りかけたのに驚かなかったのが意外だけど。
「まあ座って。本題はこれなの。」
阿求が机で巻物を開いた。見てみると、ところどころの文字が消えている。
「・・・綺麗に文字が消えているな。傷がついていない。きらちゃん、ここの文字を再生できる?」

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