日常の中の無限変幻
東方変形葉35話「阿求の屋敷」
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朝になぜか八雲御一行が来て、さっき帰ったところだ。
「さて、朝ごはんでも・・・ああ、そういえば食料がなくなりそうなんだった。よし、食べ終わったら人里に行って買い物をするか。」
「人里って行ったことないね〜。どんなところかな〜。」
姫雪が少しうれしそうに言った。
「そういえば、きらちゃんとほたるちゃんも人里は初めてだね。」
「うん!楽しみ〜!」
「人里楽しみ〜!」
人形たちは大はしゃぎだ。ああ、ついでに鈴奈庵の本もそろそろ返しに行くか。
人里の、ある食品店にやってきた。ここは人里一大きな店らしい。
「さてと、このぐらいでいいかな。」
1週間分の食料。家には、響希のところで買った冷蔵庫があるので助かる。え?電気?そんなの俺の能力でどうにかできる。
「これで安心だね!」
「安心!」
人形たちは今、ウエストバッグのポッケから顔を出している。
「わ〜!人がいっぱいいる〜!」
姫雪は珍しい光景に興奮していた。猫耳をぴこぴこと動かし、尻尾をぴんと立てて歩く様子は、周りの人の目線の的となった。人里では妖怪は人を襲わない約束になっており、人里の中にいる妖怪は人間とも仲良くしているらしい。特に、姫雪のような可愛らしい猫耳や尻尾がある子供の妖怪は可愛がられている。
「あら、今日は猫っぽい可愛らしい子を連れて買い物に来たの?」
レジの人は、ここで買い物をしているうちに仲良くなったおばあさんだ。一見30代ぐらいに見えるが、実は60代後半になるらしい。
「ええ、とてもいい子ですよ。あ、これの会計をお願いしますね。」
「はい、この値段ね。」
言われた金額を支払い、店を後にした。そして、スキマを開いて家に置いてまた閉じた。
さて、鈴奈庵に行くか。
「いらっしゃい〜って裕海くんか。」
小鈴がはたきで本棚の埃をおとしていた。
「本を返しに来たよ。」
そういって、ウエストバッグから本を取り出す。
「うん、今中を確認するね。」
ぱらぱらと、中を見ている。そしてパタンと本を閉じた。
「ところで、裕海くんの隣にいるその猫っぽい子は誰?」
「ああ、この子は小鳥姫雪。山猫という妖怪で、俺の弟子なんだよ。」
ざっと説明する。
「よろしくね!え〜っと・・・」
「私は本居小鈴よ。よろしくね。それにしても弟子か〜、すごいね〜!」
「ねーねー、もう出てもいい?」
「出ていい?」
人形たちがバッグから声をかけてきた。
「ああ、もう出てきていいよ。」
「わ〜い!」
「わ〜い!」
人形たちがバッグから出てきて、俺の肩に乗ってきた。
「・・・しゃべるお人形さん!?」
小鈴は目を丸くしていた。まあ当然の反応か。
「ああ、こっちの銀髪の子がきらちゃん。こっちの金髪の子がほたるちゃん。」
「こんにちは〜!」
「こんにち
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