暁 〜小説投稿サイト〜
I want BRAVERY
14話 青色空間
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ようです」

「・・・そ、そうか・・・」

 特に理由はないのか。

「・・・」

 思わずショボーンとなってしまった。

「そして、ここからが重要なのです」

 イゴールのその真剣みを帯びた声に俺はそちらに意識を向ける。

「あなた様のこの『世界』での役目でございまず」

「俺の・・・役目?」

「はい。あなた様はこの世界である方に協力していただきたいのです」

「・・・それは?」

 誰だろう。

 俺というイレギュラーの協力を得なければならない人。

 いや、人でない可能性もある。

 もしかしたらシャドウだったりするかもしれない。

「稲城遥様です」

「あいつに?」

 何を助けるというのだろうか。

 もしかして、こいつまでも、逆ハーを作るのを手伝えなんて言うのではないだろうな。

「彼女では『答え』に辿り着けないのです」

「『答え』?」

「そうです・・・命の『答え』に」

 ゲームでいうエンディングにたどり着けないということだろうか。

「それは・・・辿り着かなきゃならないものなのか?」

「えぇ、『命の答え』に辿り着かなければ、『死』を退けることはできません」

 それはつまり、

「世界滅びるってこと?」

「その通りでございます」

(おぉぉぅぃ!!!なんでそんな重要な役目を逆ハーしたいなんて言ってる女が背負ってるんだぁっぁあ!!)

「・・・オワタ」

「いえ、諦めるのはまだ早いです」

「エリザベス・・・」

 椅子から落ち、地面でorzのポーズをとる俺に差し伸べられる手。

(女神よ・・・)

「そのための彩なのです」

「俺?」

「やり方はお任せします。彼女をどうか『答え』に導いていだだきたい」

「ぇ・・・いや、無理じゃね?」

「彩にならきっとできます」

「そ、そうかな?」

「もちろんでございます。私もお手伝いいたしますし」

 エリザベスが手伝ってくれるならなんとかなる、なんだかそんな気がする。

「外ではいくばくかの時が流れたようです。これ以上お引止めすることはできますまい」

「これを」

 エリザベスから手渡される鍵。

「これは・・・契約者の鍵・・・」

「はい・・・それでは、またの会えることを楽しみにしております」

 そこで俺の意識は消えるように浮上した。



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