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DAO:ゾーネンリヒト・レギオン〜神々の狂宴〜
第三話
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は前衛馬鹿だ。良くわからない難しいことはハクガかリーリュウのあたりが考えればいい。

「よっしゃ、行こうぜ、ガっさん」
「はい」

 目指すは《魔女の村》だ。



 ***



 《白亜宮》には、純白の通路を隔てて無数の部屋がある。この城はその構造自体が不安定なもので、通り手が望む部屋を出現させる、という形式になっていることが多い。

 その部屋は、普通の部屋であったり、明らかにサイズが合わない巨大空間であったり、中には確実に別の場所ではないかと思えるような部屋まで存在している。

 そう――――たとえばこの部屋では、青空が見える。

 空間にあるものは少ない。ちょっと古風で和風な家が一軒建っているだけだ。周囲を木々で覆っている姿は、田舎にある家々を想像させる。縁側には長い白髪を垂らした少女と、癖っ毛の少年がいる。少女の膝の上に頭をのせて、まどろむ少年。空は青く澄み渡り、遥かかなたにぽっかりと白い雲が浮かんでいる。

 のどかな風景だ。なぜこんな風景が《白亜宮》の王城の中にあるのか。

 ふと、少年の眼が開く。

「始まったかな、侵入が」
「はい、お兄様」

 少年は、いわばこの世界の《神》であった。だから、この世界で起こった全てのことを知覚することができる。ありとあらゆる事象をつかさどる、全知全能――――そう、全知全能。ああ、なんて良い響なのだろうか。少年はその響きが好きだった。

 薄目を開ける少年にむかってほほ笑む白髪の少女は、その()()色の両目を細めて、少年の頬を撫でた。

「それじゃぁ、そろそろ動かそうかなぁ……どう思う?グリヴィネ」
「お兄様の仰せの通りに。……私たちは、お兄様についていきますから」
「そっかぁ……」

 グリヴィネ、と呼ばれた少女は、静かに微笑むだけ。ただ、それが少年にとってはたまらなくうれしいものでもある。誰も僕に逆らわない。ここは僕だけの世界。

「じゃぁ、動かそう。――――ノイゾ」
「御身の前に、我が兄」

 どぷり、と、庭に生えていた樹木、それが生み出す影が、水面のように揺れた。ず、ず、ず、と音を立てて、闇の中から姿を見せるのは、青い髪の少女――――ノイゾだ。

「一行の前になんか適当にMobでも配置しといて。ただしホムンクルス部隊及びオートマトン及びグリーアの配置を禁ずる。それと、キリト君達に絶望を。エインに再び挑戦させて、叩き潰せ。エインには《神哭神装》を許可する」
「御意に」

 そうして再び、どぷりと沈んでいくノイゾ。縁側には、少年とグリヴィネの二人だけが残った。

「ふぁ〜あ……ねむ……グリヴィネ、もう一眠りするから」
「分かりました……おやすみなさい」

 満足そうに目を閉じる少年の頬を、グリヴ
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