第187話 極悪なる空気と大地
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が医務室に戻ったら、まず間違いなくポーリュシカに怒られるだろう。それを承知の上で、マヤはここまで走って来た。
ナ「具合はどうだ?」
マ「ここまで全力疾走で来たからもうバッチリ!・・・って、そんな事はどうでもよくて、これから試合でしょ?」
ナ「だからここにいるんじゃねぇか。」
マ「あ、そっかぁ。」
会話が途切れた。
ナツとマヤの間に、しばらく沈黙が流れる。聞こえるのは2人の呼吸する音と、観客の大歓声だけ。
マ「ナツ―――、」
沈黙を破ったのはマヤだった。マヤの声を聞いてナツは顔を上げる。目の前には満面の笑みを浮かべたマヤがいた。
マ「頑張ってね。私、応援してるから。」
夕日色のマヤの髪が揺れる。
マ「それじゃっ!」
ナツの返答を待たずに、マヤは足早にその場を去って行った。ナツはマヤの後ろ姿が完全に見えなくなるまで、その場から1歩も動かなかった。
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ナツは口元に笑みを浮かべ、拳をギュッと固く握り締めると、
ナ「あぁ。必ず、勝ってみせる!」
聞こえるはずのない、マヤへの返答をした。
チャ「遂に激突の時が来た―――――!果たして、勝つのは妖精か銀河か!?」
マ「ナツ、頑張れ!」
ル「お願いね、リョウ。」
グ「ガツンとぶっかましてこい!」
ショ「俺達の分まで、全力でな。」
ウェ「応援してます!」
ハ「絶対勝てるよ。」
フ「あの2人なら、な。」
それぞれの想いは強く、温かく、大きな力になる。
チャ「因縁の対決、遂に開幕!間も無く、最終試合開始です!!」
4人の間に沈黙と緊張、そして想いが渦を描くように駆け巡る。
シ「真の最強はどちらなのか、それを力で確定させろ。」
マカ「仲間の想いを胸に、全力でやれ。後は何も言うまい。」
銀河の旋律のマスター・シルファと、妖精の尻尾のマスター・マカロフが言葉を紡いだ。
チャ「最終試合・・・開始ィッ!!」
チャパティ・ローラの実況と共に像の上にいる男が銅鑼をゴォォォォォン!!と力強く叩いた。遂に試合が始まった。
ナ「うぉおおおぉぉおおおおおっ!」
最初に先手を打ったのはナツだった。
灼熱の炎を纏った右拳を大きく振り上げコグレに殴り掛かる。コグレはナツの素早い攻撃に一切怯む事は無かった。コグレは右手を横に動かすと、それに添うように空気の渦が出来、ナツの炎を纏った拳が塞き止められた。
ナ「!
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