第三十四話 失意
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ディザイア「ハハ…。私は、駄目な奴です…。前に所属していた部隊では、いつも役立たず扱いされて………」
A級であっても最下位の実力。
例えB級でもエリート部隊に入れたエックスを始めとする、特A級ハンター達とは雲泥の差だった。
だが、第17番精鋭部隊に転属し、ルインと出会い、ここへ来て、今までの惨めな立場から一転して全てが変わった。
しかし、それは自分の独断行動の失敗と共に泡沫と化した。
ディザイア「ここに来て、ようやく第17番精鋭部隊の一個小隊を任せられたのも束の間…全て台無し…です…」
ディザイアは頭を振り、怒りも新たに拳を握った。
しかし、それ以上に怒りを感じるのは、我が身の傲慢さと無力さだった。
ディザイア「それもこれも…私に力がなかったから…」
そう、エックスやゼロのような力があれば…。
ディザイア「力が欲しい…力が欲しいよ…。力を手に入れ…レプリフォースを…イレギュラーを…滅ぼし…今度こそ…英雄になってやるんだーーーーーっっっ!!!!!!」
ディザイアの叫びが医務室に響き渡った。
絶望に囚われ、悲しみにうちひしがれたディザイアが選んだ道。
それは力を手にし、英雄になることであった。
ダブル「先輩」
ディザイア「!?」
ディザイアが扉の方を見遣ると後輩のダブルがいた。
ディザイア「あなたでしたか…丁度よかった。これをエックス隊長かルイン副隊長に渡して下さい。」
ダブル「分かったデシ。先輩、ハンターベースを出ていく前に会わせたい人がいるデシ」
ディザイア「会わせたい…人?」
誰だと思い浮かべるが、もしかしたら自分の同僚達だと思い、最後に会うのも悪くないと考え、頷いた。
ダブル「よかった!!ついて来て下さいデシ!!」
ダブルに手を引っ張られ、苦笑しながら着いていく。
それがディザイア自身を破滅へと誘う最悪の選択だった。
ディザイアが連れて来られたのはダブルの私室であった。
彼が辺りを見回すが誰もいない。
ディザイア「ダブル、私に会いたい人とは何処に…」
ダブル「近くにいるデシよ?…ね、シグマ様…」
ディザイア「!?」
凄まじい威圧感を感じ、振り向いた先にはかつて最強のイレギュラーハンターだった、史上最悪のイレギュラー・シグマであった。
ディザイア「な、何故お前が此処に…」
ダブル「それは俺が呼んだからさ」
振り向いた時、そこにいるのはディザイアの見知ったダブルの姿
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