第五話
[3/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
精霊魔装は神威によって動くため俺では満足にエストの力を発揮させる事も出来ないのだ。
そんな俺はだからこそ剣術で誰よりも強くなろうと決めた。
おかげで元素精霊界では知らない程の剣豪になってしまった……女装した俺の事をだが。
元素精霊界では男性の精霊使いはいない。俺はたった一人の精霊使いなのである。
まあ、それにはある理由があるのだが……それは今は言わなくてもいいだろう。
俺はエストを持って走ると学園周辺に結界が張ってあるのが見えた。
「ソーナ会長」
「イッセー君、大丈夫だったのですか?」
「え?ああ、あの程度でしたら俺でも倒せますよ」
「いや、しかしですね……」
「心配性ですね。俺は大丈夫って言ったんです。それでコカビエル達は?」
「彼らでしたらまだ中にいます。私たちは結界を維持するためにこの場を離れられません……イッセー君、後は頼みます」
「任せてください」
俺はそう言って校庭に向かう。
そこでは……木場がフリードの持っている剣を真っ二つにしている所だった。
「……皆、僕等の剣は……エクスカリバーを越えたよ……」
何かしらのけじめがついた顔をしている。
憑き物が落ちたって感じだな。
「おいおいまじで!?……ああ、せっかくイッセー君と戦える力が手に入ったと思ったのになぁ……」
でもフリードは嫌に冷静だ。
本当にあいつは偽物じゃないかという錯覚に陥る。
「……でもまあ楽しかったらいいってことで!!ええっと、何だっけ?木場祐斗くん?君、俺の中の倒したいランキング上位にのりましたぁ!おめでとう!!―――いつか、絶対に潰すからね?それじゃあね、イッセー君もねぇ!!!」
そう言ってフリードはどこかに去っていく。
「ば、馬鹿な!?そんなことがあり得るわけがない!聖と魔、二つの相反する力が混ざり合おうなどと!!」
「そんなこと、どうだっていい。ただ僕は貴方を斬る。それだけだ!」
「そうか、わかったぞ!聖と魔、二つが混ざり合うということは、つまり神が創ったシステムは消失しているということ!つまり魔王だけでなく神も―――」
そこまで言って、バルパー・ガリレイが全ての台詞を言い終わることはなかった。
何故なら、彼の腹部に巨大な光の槍が刺さっているからだ。
そしてバルパー・ガリレイは……光の藻屑と成って消えていった。
「バルパー、貴様は非常に優秀だった。貴様がその真理にたどり着いたのは、優秀だからであろう……だがお前がいなくとも、俺は別に一人で何とかできた」
その光の槍はコカビエルの攻撃だった。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ