運命という名の縁
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なたの事は気にいったわ。
私も真名を教える。
つまり、今の内からあなたを私のものにするつもりなの。」
「俺も曹操の事は気にいっている。
けど、ものになるつもりはない。」
「あら、不服なのかしら?
いずれは天下を支配するこの曹孟徳の「違うよ。」・・・・?」
俺の言葉に曹操は首を傾げる。
「俺は君と対等の存在になりたい。」
俺の言葉を聞いて曹操は少し呆けている。
俺は言葉を続ける。
「君が天下に轟く王になるのなら、俺は天下に轟く武将になろう。
それなら対等だろ。」
少し顔を赤くしながら曹操は言う。
「そ、そうね。
では、将来私の所に来てくれるのかしら?」
「それも分からない。
案外、気まぐれだからな。
だから、君が俺に忠誠を誓わせたくなる様な王になってくれ。」
「かなり上から目線ね。
でも、嫌いじゃないわ。」
俺の言葉を聞いて、曹操は笑顔を浮かべて手を差し出す。
「いいでしょう。
必ず、あなたを虜にするような王になるわ。
だから、あなたも。」
「ああ、君が心底俺が欲しくなるような男になるよ。」
俺は差し出された手を握り返す。
そして、お互いの真名を教え合った。
少し歩くと村が見えてきて、そこに師匠が待っていた。
どうやら、俺の行動パターンを読んでここで待っていてくれたらしい。
師匠に感謝しつつ、俺達は華琳を街まで送る。
ちなみに髭の男は師匠が斬殺したらしい。
華琳もあの男に対してそれほど思入れもないのか、逆に殺してくれてありがとうと礼を言った。
街まで送ると、兵士がやってきて華琳を出迎えに来た。
「縁。」
教え合った真名を華琳は言う。
「約束、覚えているわね。」
「もちろんだ、華琳。」
それだけ言い合い、俺達は背を向ける。
遠くない未来再開する事を願って。
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