派遣社員になった訳だが……どうしよう
22話
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を調べてもらおう。こうなると知っていれば、ロシア語にも手を出したんだが……言っても仕方のない事だな。
幸いというべきか、支部長は今回の正式なテストよりも前に新型の確認は終えているらしく、今回は出席しないらしい。
ロシア、新型、支部長とこんだけ要素が絡めばそのテストをやる奴が誰かくらいは分かる。
ゲームで主人公に惹かれ、プレイヤー側としても優秀な味方キャラとして、恐らく殆どのプレイヤーが連れて行ったであろうキャラクター、アリサだ。
ここまで原作までの時間が迫っていれば、そう対した変化も起きないだろうし、そもそも今回の俺はその他大勢の観衆なんだ。それにゲーム序盤のアリサならば、周囲の有象無象など気にも掛けないだろうな。
はっきり言って、今の俺にとって彼女はどうでもいい。
ロシア行きを引き受けた理由は二つ、墓参りとまともな休暇をとるためだ。
最近、俺は休暇をとっても休めていない。
休暇をとれば八割方イザナミもそれに合わせて休暇をとり、俺を追いかけれてくる。そして、イザナミが海外に出ているなど物理的に俺を追い掛けられない時にとったと思えば、カノンの買い物に付き合わされる。
買い物はさしたる労力ではないのだが、一々服の感想を聞かれるのは割と疲れる。それに、そう言った服飾関係に疎い俺に感想を求められても困るのだ。
俺の衣服など手足の変化にどれだけ影響しないかでしか選んでいないし、強いて選んでいる点を言えば青系統が好きなのでそれを選ぶ程度だ。
そんな俺にあの手の付き合いは苦行以外の何物でもない、誘ってきたのがカノンでもなければ断っている。
はぁ……俺には父親のような役回りは向いていないのだな。
で、以上の事から護衛という名のバカンスに俺は行くんだ。
台場家には土産を約束し、イザナミには全力で頭を下げて追い掛けてこないように頼み込んで、俺はロシア行きの飛行機に乗った。
「マキナ君……随分疲れているね?」
「まぁな……今回のロシア行きは休暇だと思って付いてきたんだ。頼むからアラガミの調査に出向くとかはやめてくれ、俺は自分の食事の為以外の戦闘すら今は勘弁してほしい」
「イザナミ君か……彼女はえらく君にご執心のようだからね。何か理由があるのかい?」
やっぱりイザナミの事も知っていたのか……
「理由は絶対に教えないからな」
「それは残念だ」
それにしても飛行機に乗るのはいつ以来だ?基本的に俺は徒歩での移動で事足りていたからわざわざ乗る必要もなかったから……この世界に来る前以来か。
ざっと二十年振りか……そういえば、雲の上にまで来るアラガミはいないんだろうか?
いたところで俺は浮遊できるので困ることはないのだが、そんなアラガミを喰えばいつでもこの風景が見れるなら、喰ってみたいな。
この雲の上の風景は割と好きだ、澄み切った青空
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