暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth6聖王家の番犬〜Meister des SchwerT〜
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た。
「すげぇ。シグナム相手に互角だ、あのリサって奴」
「彼女、騎士リサは剣の姫――剣姫と謳われるほどの剣士です。数日前、アウストラシアに侵攻したネウストリアの二個騎士団を殲滅しました」
「それはすごいですね。二個騎士団を、剣士である彼女が単独で殲滅なんて」
「道理でシグナムと真っ向から打ち合えるわけだ」
私たちの視線の先で拮抗している戦闘を繰り広げている2人の剣騎士。しかし突如としてリサが大きく距離を取って仕切り直しを求めた。シグナムは追撃せず、息を整えるためにその仕切り直しを受け入れた。
「正直驚きました。そして自惚れてました。私、剣の腕なら負け無しだって思ったんですけど・・・」
「いや、ここまでやれればそう自負してもおかしくは無い」
シグナムのオーバースカートがバッサリ斬られていた。リサのショートジャケットの脇腹と左袖とオーバースカートに一つずつの切断痕。魔導無しの剣技に於いてはシグナムの方が一枚上手だ、という事だ。
「あの、もしよかったらですが、このまま本格的な試合を申し込んでもよろしいですか?」
シグナムがまた目を向けて来た。ここまでやったんだ、最後まで付き合いたいんだろ? 下手に止めてストレスを溜めさせるのもどうかと思うしな。『好きにやってくれ』と思念通話を送ると、シグナムがお辞儀と共に『ありがとうございます、オーディン』と感謝を返した。
「オーディンさんからの御許しも出たようですし。本気で行きますよ、騎士シグナム」
「ああ。こちらも本気で行こう。が、互いに一線は超えないようにな騎士リサ」
「はいっ、判っています」
ニコッと笑ったリサが“キルシュブリューテ”を鞘に収めた。シグナムは正眼の構え。リサは小さく体を左右に揺らしながらシグナムへ少しずつ歩み寄って行く。あの得物を鞘に収めた上でのあの揺れる歩き方。おいおい、冗談だろ。嫌な予感がする。その嫌な予感が、予感ではなく現実として私の目の前で起きる事になった。
――閃駆――
リサの姿が一瞬かき消える。直後にガギンッと金属が衝突したような音が響いた。鞘から抜き放たれた“キルシュブリューテ”と、咄嗟に盾として構えられた“レヴァンティン”が衝突した音だ。鍔迫り合いはほぼ一瞬。またリサは姿をかき消した。次にリサが姿を見せたのはシグナムから4mと離れた場所で、ユラユラと体を揺らした後、また姿を消した。
(あれは間違いなく、シャルの歩法・閃駆。しかも古い方だ。まさか彼女の体技を使えるとは・・・・恐れ入った)
シグナムは待ちの構えではまずいと判断したようで、その場から動こうとした。だがその一歩と動いたその先に姿を見せたリサが“キルシュブリューテ”の一閃が放つ。シグナムはかろうじてその一撃の反応でき、“レヴァン
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