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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth6聖王家の番犬〜Meister des SchwerT〜
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さん」と言った。言い方がまずかったな。「違う違う。家族のような大切な仲間、それがこの娘たちだ」と訂正。クラウスはとんでもない勘違いをした、と恥ずかしそうに謝った。一応こちらも謝る。あまりに直球過ぎたものな、家族、なんて。

「さて、クラウス。私を呼んだ本題だが・・・」

「その事については少し待ってもらっても構わないでしょうか・・・」

クラウスの話によると、オリヴィエは今、深い眠りについているとのこと。就寝中に勝手に診察するのはさすがにまずい、という話だ。それについては同意見。相手は他国の王女だ。そんな失礼があってはシュトゥラ・アウストラシアの国交に問題が発生するかもしれない。私とてオリヴィエの寝室に勝手に入ったという罪過の下に首チョンパエンドは勘弁したい。

「ならオリヴィエ王女が起きるまで待とう」

「本当にすみません。部屋を用意してあるので、そちらで休んでください」

という事で、オリヴィエの目覚めを待つ事になった。クラウスに城内をある程度案内され、最後に闘技場のような場所に案内された。ここで王都守護の近衛騎士団が日々腕を磨いているのだという。場内にまで降りて、所々に訓練によって出来た傷を見る。
シグナムを見ると、闘技場という言葉に興奮してしまっているのかウズウズしている。私はクラウスに「少し使わせてもらっても構わないか?」と尋ね、快諾を貰った事でシグナムとの軽い打ち合いをやろうとした時、

「あら、先客が居たんですね」

幼い少女の声が場内の入り口から聞こえてきた。一斉に振り返り、その少女の姿を視界に収めた。本物の戦闘者であれば、立ち居振る舞いだけで相手の実力が判るという。私とて1万8千年近くの存在年数の中で経験を積んで来た。だから判る。あの鞘に収まった刀を持つ少女は強い。それにアンナと同じようにすでに騎士甲冑姿。シグナムもそのようで、ジッとその少女を見て「強いですね」と呟いている。

「騎士リサ。オリヴィエのところへは?」

「先程行って参りました。お休み中でしたのでお顔だけ窺っただけですが」

クラウスに、リサ、と呼ばれた少女はどうやらオリヴィエ付きの騎士らしい。クラウスとの話を終えた騎士リサは、その桃色の双眸を私たち――正確には私に向けた。

「貴方がオーディン・セインテスト・フォン・シュゼルヴァロード、さん。我が主オリヴィエ・ゼーゲブレヒト王女殿下を御救いして下さる医者様の方ですね。お初にお目に掛かります。わたくし、聖王家に仕えているオリヴィエ王女付きの騎士、リサ・ド・シャルロッテ・フライハイトと申します」

「っ・・・!」

耳を疑った。シャルロッテ・フライハイトの名をこの時代で聞くとは思ってもみなかった。しかし、シャルロッテがミドルネームで、フライハイトがファミリーネームというこ
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