暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth6聖王家の番犬〜Meister des SchwerT〜
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ムへと旅立った。

†††Sideエリーゼ⇒オーディン†††

馬でがっつり2時間の陸の旅を経てラキシュ本都に着き、そこから飛空船でのんびり1時間の空の旅を経て、私たちはシュトゥラの王都ヴィレハイムに到着。城下町は活気に満ち、戦乱の世とは思えない。シュトゥラの王政が上手いからだろうな。
王城まで続く大通りを、案内人を先頭に歩きながら街を観ていると、「・・・あの娘が目覚めるまであと60頁を切ったわ」とシャマルがシグナム達に話しているのが聞こえた。シグナムとヴィータがそれを聴いて驚きを見せた。
“夜天の書”の説明をシグナム達から受けて数日と経った今現在。フォーアライター・オルデンの騎士の大半から魔力を蒐集した事で、すでに160ページを埋めていた。そして今朝。私も蒐集してもらった。試したい事があったからだが、早く彼女を目覚めさせたいというのもある。

『はぁっ!? ちょっ、オーディン何やってんだよっ』

『いきなりどうした、ヴィータ。ビックリしたじゃないか』

本当に突然な思念通話による絶叫に近い問い掛け。耳で塞いで防ぐという手段が取れないため、ある種の音響攻撃だ。

『どうしたもこうしたもねぇッ。闇の書の主が闇の書に蒐集されるっておかしいだろっ』

『その事か。まぁいいじゃないか。管制人格が具現するのが早まったんだから』

『そりゃそうだけどさ』

『あたしやシャマルも止めたんだけど、マイスターがどうしてもって聞かなかったんだ』

『・・・・それはそうと凄まじい魔力ですね、オーディン。たったお独りで200頁も埋めたとは』

『保有魔力量だけなら自信があるんだよ。記憶障害に関わるから普段は使わないけどな』

今回の蒐集のおかげで判った事がある。Xランク以上の魔力を消費する魔術を使うと消失現象が起きるが、魔力解放だけなら問題無い、と。

『ん?・・・待ってください、それではまさか今回も記憶を・・・!?』

そう訊いてきたシグナムに、『大丈夫だ。魔力を持っていかれた事で疲れたが、記憶は無事だ』と答えた。消失が起きないようにちゃんと蒐集される量も決めていたし。それに、危険域に突っ込む前に魔力が蒐集される、という事で記憶消失は起こらなかった。
それを伝えてシグナムとヴィータを安心させたところで、王城に辿り着いた。アーチ状の正門を潜って歩いていると、「オーディンさんっ」と私を呼ぶクラウスが従者を引き連れて駆けて来た。

「クラウス。息災のようでなによりだ」

「あなたも、オーディンさん。・・・・ところで後ろに居るご婦人方は・・・?」

クラウスが私の背後に控えているシグナム達を見てそう訊いてきたから「ああ。私の家族だ」と答えると、クラウスは目を丸くして少し硬直。そして「ご結婚されていたのか、オーディン
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