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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth6聖王家の番犬〜Meister des SchwerT〜
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ティン”で防御に成功。
リサは鍔迫り合いに入る事なく閃駆で姿を消し、すぐにまた姿を見せた彼女は体勢をギリギリにまで低くした状態で“キルシュブリューテ”を横薙ぎに振るった。シグナムは回避の為に上に跳んだ。私は咄嗟に「ダメだシグナムっ!」と叫んでしまった。
リサもまた跳んで追撃。空中でぶつかり合う2人の
相棒
(
デバイス
)
。リサの一撃によってさらに打ち上げられたシグナム。シグナムは飛行魔法で宙に留まり、リサは落下。そして、落下中のリサの足元に桃色のベルカ魔法陣が展開された。
――閃駆――
足場として展開された魔法陣に足を付けた瞬間、リサの姿が消えた。シグナムが目を見開き、だがすぐに体勢を変えて “レヴァンティン”を構え直した。違う、ダメだ、シグナム。シグナムの右上にベルカ魔法陣が展開された。リサはそこへ閃駆で移動し、シグナムに斬りかかった。
――パンツァーシルト――
ここで初めてシグナムが防御魔法を使った。盾と衝突する“キルシュブリューテ”。その拮抗の刹那にシグナムが“レヴァンティン”を振るった。障壁が消え、2人のデバイスが衝突。リサは衝撃に身を任せて弾き飛ばされ、その先にベルカ魔法陣を展開。また足をついた瞬間に閃駆。シグナムの周囲に桃色のベルカ魔法陣が幾つも展開される。それはシグナムを包囲する檻であり、リサにとっては足場となるものだ。
「止まるなッ、シグナムっ! 狙い撃ちにされるぞッ!」
リサが使っているのは遥か昔、次元世界が誕生する切っ掛けとなった“ラグナロク”が起こった大戦の最終決戦・ヴィーグリーズ決戦の際、アンスールを相手に使用したシャルのオリジナル戦術だ。空戦殺しの法陣結界。当時、空を飛べなかったシャルが“アンスール”を殺すためだけに創った戦術であり魔術だ。
それを、リサが使っている。これはいよいよあるかもしれない。シャルの剣技や体技、魔導が、この時代のフライハイト家に受け継がれている。シグナムは、全方位から目にも留まらぬ速さで連続で襲いかかってくるリサの“キルシュブリューテ”の一撃を捌いては防御。回避しようとしても、回避先を閃駆の軌道上となるようにリサが魔法陣を展開する所為で上手く行かない。
「やばいんじゃないのか、これ。あんなんどうやって捉えろって言うんだよ・・・!?」
「ええ。まさかこんな風にシグナムを追い詰めるなんて・・・」
ヴィータとシャマルが焦りを見せ始める。アギトも「マイスター。シグナム、負けないよね?」と訊いてきた。当のシグナムは焦りを見せず、そして諦めてもいないようだ。リサの動きを捉えようと、先の先を見据えるかのように鋭く綺麗な両目を動かし続けている。
だから私は「ああ、もちろんだ」と答えてやる。その時、リサがシグナムの背後を取った。これでシグナムの反応が少しでも遅れれば敗北
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