第三章『御説教』
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に混乱していた。
何で何時も俺ばっかりこんな目にあうんだ。何で?どうして?なぜこうなった?もう何がなんだか解からない。
その時、輝の中で言いようの無い怒りが芽生え。
そして
「いきなり何をするんですか!人の頭を叩いて!!」
爆発した。
小町は輝の行動に目を丸くした。
「いくら閻魔様でもやっていい事と悪い事ぐらいあるでしょ!!」
怒鳴り続ける。
「人が挨拶している最中に頭を叩きますか?ありえないでしょ普通!?それに 」
尚も怒鳴り続ける。
その後の内容は、さっきのこととは関係の無い事を言っていた。
自分でも、このなんだか分からない怒りを止めることができなかった。今までの不安や怒りをぶつけているに等しい位に怒鳴っている。例えぶつけている相手が閻魔様だろうと・・・。
「ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・」
息が上がるまで怒鳴っていた。
始めてだった、人に向かってこんなに怒鳴ったのは。
息を整えたら頭の血が下がってきて、今自分が何をしたか今になって後悔した。
「落ち着きましたか?」
映姫が心配するでもなく聞いてきた。
「・・・・・」
言葉が出てこなかった。
輝は死を覚悟して映姫を見た。
溜息をついて輝のことを真直ぐ見て言葉を放った。
「あなたが言いことはよく解かったわ。でもね」
宥めるように言ってきたのは、慰めて言ってきたのか、哀れみで言ってきたのか分からない。
だけど、なんだかほっとした。もしかして慰めてく
「怒鳴りたいのは、こっちよ!!!」
れるわけなかった。
「あなたたちおかげで今地獄がどんだけ大変なことになっているか解かる!!?」
「大変なことになっている、てどんなことになっているのですか?」
小町が聞いた。
「あんたはそれでも死神か―――――――――――!!」
「すみませぇ―――――――――ん」
確かにそうだ。
毎日帰っているのなら異変に気付いてもおかしくない。
「魂たちで溢れ返っているのよ!」
「本当ですか!?」
驚いて思わず聞いてしまった。
「嘘言ってどうするのよ!!」
「すいません」
当然の如く、怒鳴られてしまった。
映姫が魂たちで溢れかえっている、と言っていたが地獄でもそんなことが起こるのかと正直信じられない。
実際に、閻魔様である映姫がこんなに怒っているのだから本当の事なのだろう。
「サボるのは何時もの事だけど、まさかあなたがこんなミスをとは・・・」
額に手を置きながら溜息をついた。
映姫の様子を見て輝は何だか罪悪感を感じた。
小町に言われた通り魂を運んでいたから何にも考えずにやっていたらまさかこんな事になるとは思いもよらなかった。
輝は素直に謝って罰を受けようと決心した。
謝
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