第三章 悪夢
第13話 炎の精霊
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の消費が激しい上に、上条の魔力はまだ少ない。なのでこの状態になるのは数十分しかなれないのだ。
だが上条はそれを承知した上で時間切れになった。
もちろん、上条は覚醒した状態でどのくらいその状態でいられるか、それを何度も神裂や土御門やステイル、そして真那とも修行し、計算をしていた。
では何故計算を誤ったのか。
それは″左手″にあった。
今の上条では左手の覚醒にはある程度、他人の力を借りないと覚醒できなかったのだ。
その後は自分の魔力だけでそれを維持できる。
今までの計算は右手だけの場合でやっていたので左手を計算に入れてなかったのだ。
これが上条の失敗であり敗北である。
空中にいた上条は重力によって落ちていく。
真那「くっ!」
それを真那がなんとか受け止める。
そして狂三の数が多すぎる。
折紙と十香は士道を守るように展開していたが、左右から取り囲まれ、攻撃を加えられ、その場に取り押さえられてしまう。
時間にして5分にも満たない出来事だった。
狂三「きひひ、ひひひひひ。あらあら、真那さん、形勢逆転ですわねぇ」
真那「くっ……」
真那は上条を抱いているので両手が塞がっている。狂三が襲ってきたら反撃できない。
狂三「士道さん達には絶望を刻み込んで差し上げないといけませんわね」
そう狂三が言うと、狂三は銃を持っていた手を空に掲げる。
その瞬間、
ウウウゥゥゥゥゥゥゥゥ……
と高々しい音が響いた。
士道「空間震警報……ッ!」
十香「もう空間震がきてるぞ!」
真那「このままじゃ……避難が間に合わない……」
折紙「くっ!」
この場にいる士道、十香、折紙、そして真那が焦る中で狂三だけが不敵な笑みでいた。
狂三「きひひ、ひひ。さあ、士道さん。絶望の淵に落ちてくださいまし」
狂三に反論したかったが、それも出来ない。
この状況を打破できる唯一の可能性を持った上条も気を失っている。
もう終わりか。
ここにいる誰もがそう思った時、
急に空間震が吹き飛ばされた。
士道「何が……」
?「知らなかった?空間震はね、発生と同時に同規模の揺らぎをぶつけると相殺できるのよ」
??「だからって俺の力を借りなくてもいけたンじゃねェのか?」
???「まあまあ、許してやってくださいよ」
音源のする屋上の外、つまり上空を狂三、折紙、十香、真那、士道が見上げた。
そこには、
炎の纏い、天女の羽衣のような姿をした琴里、
背中から天使の翼を生やした一方通行、
そして背中に4本の竜巻を携えた佐天がいた。
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