第三章 悪夢
第13話 炎の精霊
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先にいる狂三と、覚醒した上条と、そばにいる真那に気付いた。
真那「鳶一一曹、十香さん。ご無事でしたか。しかし……十香さん。その姿は一体……」
十香「シドーの妹2号。おまえこそ、その格好は何だ?それに当麻も右手が龍の頭みたいなものになってるぞ?」
真那と十香は互いに怪訝そうな視線を交わしたが、すぐに狂三の笑い声が響いて、言葉を中断した。
狂三「あら、あら、あら。皆さんお揃いで」
十香「狂三!いきなり逃げたと思ったらこんなところにいたか!」
折紙「あなたの行動は不可解。一体何の真似」
士道「え?逃げた、って……?」
士道が問うと、十香が首肯してきた。
十香「うむ、狂三が邪魔しに現れたのだが……先ほどの爆発のあと、どこかへ逃げていったのだ」
折紙「それはおかしい。時崎狂三は、私と交戦していた」
十香「何だと?」
十香は一瞬訝しげな顔をしたが、すぐに狂三のほうを向く。
狂三「うふふ、ふふ。ああ、怖いですわ。こんなにもか弱いわたくし相手にこんな大勢で襲うだなんて……でも私も今日は本気ですのよ?ねえ、わたくしたち」
『な……っ!?』
士道と、十香と、折紙と、真那と、上条の声が被った。
しかしそれも当然だ。
地面に覆い尽くされていた影から手が出てきたと思えば、それは、全て『狂三』だったのだから。
狂三「うふふ、とはいえ所詮写し身、わたくしほどの力を持っておりませんのでご安心くださいまし」
真那「ふん……っ!」
真那は空中に飛び立ち、ニットを可変させて幾条もの光線を放つ。
その攻撃を逃れた狂三が真那に襲いかかる。
だが、それは上条の右手によって防がれた。
その上条に何人もの狂三が上条に襲いかかる。
上条「フン!」
上条が龍の右手を左から右に、まるで誰かの手を思い切り振り払うような動作をすると、数人の狂三が、バリン!という音を立てて消えていった。
上条「ふ〜ん。偽物には右手が反応するんだな」
そして残りの狂三を倒そうとした。
しかし、
上条「ぐはっ!」
真那「当麻さん!?」
簡単に言えば上条が血を吐いた。
まるで誰かに殴られた時のように。
的確に言えば全身から血が出てきた。
まるで全身の血管が千切れたように。
上条の右手の『竜王の顎』や左手のオーラは消え、いつも見ていた上条当麻の姿になった。
上条「くそ……っ、もう、時間……切……」
もちろん、上条の右手が覚醒したからと言ってその代償がないわけではない。
上条に宿っていた右手を覚醒させるためには魔力が必要だった。
その魔力を精製するために修行を行い、右手と左手の覚醒に成功した。
しかし、魔力
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