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転生者の珍妙な冒険
ケモ耳いっぱい
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狼獣人の兄ちゃんに連れられて獣人国に入る。途端に突き刺さる奇異と敵意の視線。
ま、ニンゲンを拒んだ国って言ってたから分かってはいたがね。
ただ、気絶してて事情が呑み込めてない女性陣はそうでもないらしく、
「うぅ・・・、何であの人たち睨んでるんですかぁ・・・?」
「あの、ヨシュアさん。ココからは早く出て別の場所で泊まりませんか・・・?」
てな具合にさっきから怯えてる。
「まぁまぁ、怯えない方が良いよ。」
取りあえずそう言って宥めとく。
俺らは捕えられた奴隷とかじゃなくて一応は客分だから殺されるとかはないし。
「で、でも・・・・。」
「それに、動物って怯えながら接したら向こうも怯えて攻撃してくるらしいぜ?」
アレ? 何か住民の皆さんの目線が厳しく・・・。
「お客人、我らを動物扱いは止めてください・・・。」
あ、狼獣人の兄ちゃんも声が尖ってる。
「我らはニンゲンの、我らを動物扱いする行いに怒りを覚えてニンゲンと決別した。いかにお客人と言えども、その言を撤回していただけねばこの国での身の安全は保障できませんぞ?」
「成程、そりゃあ悪い事をした。撤回するよ。」
そう言うと兄ちゃんの雰囲気も幾分か柔らかくなった。まぁ、住民の方々は未だに睨んでるけど・・・。
「お前は馬鹿か? 獣人相手にそんなこと言ったら、普通に街で暮らしてる奴らでもキレるぞ?」
オッサン、呆れるのは勝手だ。実際俺も悪い。だがな・・・・・。
「アンタ何も教えてくれんかっただろうが!!」
「普通は分かる事だろ、そのくらいの分別は持ちやがれ!!」
「ヨシュアさん、今のは貴方が悪いかと・・・。」
「ちょ、ネーナさんはどっちの味方なんですか!?」
「あぅぅ・・・、喧嘩しないでくださいよぉ・・・・。」

「お客人方、国王の館に到着しました。」
不毛なやり取りをしてたら到着したようだ。てか、何で寝る場所寄越せって言ったのに王様の所・・・?














「ニンゲン共、貴様らのような者が儂に会えた事を幸福に思うがいい。」
そう言って椅子に座ってふんぞり返ってる国王さんは、50歳を超えた猿の獣人(男)でした。いや、ゴリラか・・・?
オッサンほどじゃねぇが、それでも凄い筋肉してやがる、オッサンをタルカスとしてズィーズィーくらいはあるぜ・・・。
まぁ、ズィーズィーと違ってバランスよくあの腕みたいな筋肉ついてるんだが・・・。
「おい、聞いているのか!!」
おっとイカンイカン、王様の話を無視して観察してた・・・。
「えぇ聞いてますよハイ。王様はエライです。」
「うむ、分かっているならいいわ。」
そう言ってまた語り始める王様。長い・・・・。
しかし、やっぱり王様だからか知らんけど、メイドみたいなのが一杯いるんだな〜・・
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