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『ポケスペの世界へ』
第二十八話
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「あぁッ!!」

「その声はシルバーか? 流石我が弟子、いい推理だ」

 そこへヤナギが口を開いた。

「あんまりしつこいので『時間の狭間』の中でちょっと細工をしてやった。かつてライコウ、スイクン、エンテイにしたようにな。『時間の狭間』の中で私の氷壁に挟まれると、フフフどうなるか………」

「「ゴールドッ!!」」

 『時間の狭間』にゴールドは閉じ込められていた。

「さらばだ諸君」

 そしてヤナギは祠の中へ消えた。

 ………ん?

 あれは……。

「くうううッ!!あんにゃろおおッ!!」

「ゴールドッ!!一体何が……」

「おう、クリスにシルバーにショウさんッ!!それにその他大勢かッ!!ド畜生め、『時間の狭間』の入口までヤナギを追いかけたまでは良かったんだがよぉ」

「とにかく掴まれッ!!」

グニャリ。

『ッ!?』

 ゴールドに差し出そうとした左手がグニャリと曲がった。


「うわぁッ!!」

「不用意に触るなシルバー。この中は異空間やから入ったらオダブツや」

 俺はシルバーに言う。

「ヤナギが無事なのはボールの中に仕込まれている二枚の羽のおかげだ。俺達もあの二枚の羽さえありゃぁ…………あああああッ!!」

 ゴールドが叫ぶ。

「オイオイオイ、俺が自由になる方法がバッチリあるんじゃね〜か。そこで、凍ってる麦わら君ッ!!帽子に刺さっているのはまさしく『銀色の羽』と『虹色の羽』だッ!!」

 ………イエローの実は女の子フラグやな。分かるよ。

「ん…く、は、外れない……」

 イエローが必死に入った羽を抜こうとする。

「取りゃいいだろ帽子ごとッ!!」

 怒るなゴールド。

「で、でも……」

「何がでもだッ!!あーもーじれってぇッ!!」

「……イエロー」

 その時、母さんと一緒にいたカスミがイエローに近づいてきた。

「あなた……何のためにレッドの側にいたの?」

「カ、カスミさん……」

「私は貴女と対等な勝負がしたいわ。だから帽子を取りなさい」

 カスミはイエローに言う。

「それとも、帽子を取らないのは逃げているだけかしら?」

「ち、違いますッ!!」

 イエローは首を左右に振る。

「分かりました。カスミさん、対等に勝負しましょう」

「望むところよ」

 カスミが笑い、イエローは麦わら帽子を取った。

「………(゚Д゚)」

 あ、レッドが唖然としているな。



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