第十一話
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模擬戦終了後、俺達三人は司令部を離れ、別室に案内された。
「此方らで、暫くお待ちください」
「分かった。案内ご苦労」
案内してくれた、兵士が下がる。中に入ると広さ二十畳程の部屋の中にソファーとテーブルが、置かれていた。ソファーに腰かける。右側にシーマ中佐が座り左側にイルマ中尉が座った。
「何で私達を、此方に移動させたのでしょうか?」
「簡単だよ。ザクの性能を見せ付けられた挙げ句に、自慢の精鋭連中をボコボコにされたんだ。何かしら、技術提供しろって言ってくるに決まってるのさ」
「それだけなら、大した事とないのだがな。嫌な予感がするな」
「嫌な予感とは?」
「まあ、相手が来てからじゃないと分からんからな」
何だか、背中の辺りがヒリヒリとするんだよな。何て言えば良いかな、こ〜、ニュータイプの勘が凄くヤバイ空気を伝えてくれるんだよな。多分、俺関係なんだよなきっと。ハァ〜と、深いため息をして相手が来るのをまった。
悠斗sideout
???side
私は今とある方から、頼まれた任務の為に富士第一基地に来ている。今日此処で行われている、メビウスによるMSXの教導の一環として模擬戦が行われているのを別室で、観戦していた。
「なんなんだあの機動性は!」
「同じOSなのに、こんなに違いが出るのか!」
「此れが、MSの力なのか!」
周りの観戦者達から、声が上がる。皆私よりも階級が上な方たちばかりだ。私とて、声を上げたいが斯衛の意地が有るために、声に出さずにいるのだ。
(なんなんだあの性能は!我が帝国が作り上げた不知火が、まるで相手になっていないではないか!)
今まさに不知火が、1機のザクURー1型と呼ばれる機体に落とされた。 不知火の衛士は、帝都守備連隊の精鋭の中の精鋭 沙霧尚哉中尉率いる第一中隊だ。あの帝国軍将軍派筆頭の彩峰萩閣中将の愛弟子だ。衛士の腕なら帝国軍の中でもトップクラスと言われる腕前だ。なのに、相手はたった1機で一個中隊を手玉に取っているではないか!
私の感情の中に嫉妬にも似た感情がしてくる。忌々しい。我が帝国が作り上げた第三世代機が、こうもあっさり破れるとは。新型OSで、戦力の大幅強化が出来たと思った矢先に来て、浮かれている我等を叩き潰す。嫌なやり方だが、確かに良い手である。一度本気で潰された者達は、更に強くなろうと訓練する。その者達が頑張れば、周りも必然的に頑張る様になる。よく考えているものだと、感心させられる。
(しかし!日本に帰ってくるなら、連絡の一つも寄越さないとは、何事だ!まさか、私達との約束を忘れているのか?此は問い詰める必要がありますね)
クククと、黒いオーラを纏いながら笑う私を周りの観戦者達は、何事だと言わん
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