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徒然なるバカに
小学校の遠足の前日って、なぜが寝れないよね
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中八九怖気付いているであろう桂の横を通り過ぎる途中に、からかいの意を込め嫌みたらしく言う。

「べ、別にビビってなんかないわよ!」

「へいへい」

気に障ったのか、止まっていた足を再度動かし始める。

「優太くん。先ほどの物言いから、粗方犯人については目星がついている、と受け取ってもいいのか?」

「そうだな。優太くんの物言いからそう感じられたぞ」

「犯人……ねぇ」

花菱、朝風の問いに言葉を濁す。

「なんだその言いぐさは。はっきりしないな」

「花菱よ。手掛かりはなにも映っていない防犯カメラの録画記録、それひとつしかないんだぞ?そんなのはっきりするわけないだろ」

「それはそうだが……」

「まあ、目星がついてるっちやついてるし、ついてないっちゃついてる。本当に粗方、だけどな。それに、犯人って、人じゃないかもしれないしな」

「人じゃないーーって、なにを言っているのだ君は」

「だから花菱にも言っただろ、朝風。おれも、粗方、って言っているだろ」

花菱と朝風はおれが、なにを言っているのかわからないといった様子。

「犯人が人じゃないって、なにをいっているのよあなたは。そんなことありえやしないじゃない。まさか、霊的な仕業、とでも言うわけじゃないでしょうね」

話を聞いていたのだろう、まあ意図して小声で話していたわけでもないし、この距離で聞こえないはずがない。馬鹿馬鹿しい、と人を小馬鹿にしながら桂が言う。

「そうだよ優太くん。幽霊なんているわけないじゃん♪」

「おいおい、それは言い過ぎじゃないか?別におれも幽霊だとは言わないけど、そんな端から端まで全部否定することなんて出来るのか?おまえの頭で」

「そこは優太くんに同意だな」

「だな」

「ひ、ひどいよぉ〜」

と、後ろからは賑やかな声が入り乱れる。


「本当に幽霊の仕業、なんて言うわけじゃないでしょうね」

そんな彼女の言葉を他所に、おれたちは白皇へ向かう。

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