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万華鏡
第八十話 本番その十
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「そうなるからね」
「洗濯は大事ですね」
「洗濯もね。お風呂と同じだけよ」
「そうなんですね」
「実際今も自衛隊はそういう病気多いらしいから」
 インキンや水虫が、というのだ。
「陸自さんもね」
「海自さんだけじゃないんですか」
 海軍の後継者である彼等だけでないと聞いてだ、五人も少し驚いた感じになって先生に問い返したのだった。
「インキンや水虫は」
「そうよ、自衛隊だとね」
「そうだったんですか」
「集団生活では気をつけないとね」
 そうした病気に、というのだ。
「特に長時間ブーツをはいたりする状況だとね」
「後じめじめしてるとですね」
「そうした病気になりやすいんですね」
「そうよ、だから洗濯しなさい」
 そのセーラー服を、というのだ。
「クリーニング屋さんに出してね」
「はい、わかりました」
「そうさせてもらいます」
 五人共先生のその言葉に応えた、そしてだった。
 実際に着替えてからだった、五人で集まってそれぞれが着ていたセーラー服をクリーニング屋に出した。勿論代金も払って。
 それからだった、五人はクリーニング屋から意気揚々と帰っていたがその途中で宇野先輩と会った。先輩はまだジャージだった。
 その宇野先輩がだ、五人に汗を拭きながら言ってきた。
「あんた達もう走り終わってなので」
「はい、着替えて」
「休憩時間の間に服をクリーニング屋さんに出して来ました」 
 それでだというのだ。
「それで先輩はですか」
「今走り終わったところですか」
「完走してきたわ」
 まさにそうした顔だった、肩で息をしている顔が妙に艶かしい。
「ちょっとお風呂入ってくるわ」
「あっ、そうですよね」
「汗も落として」
「お風呂に入ってね」
 そうしてと言う先輩だった。
「身体も温めてほぐさないと」
「後で筋肉痛になりますね」
「だからですね」
「それにあんた達今はジャージだけれど」
 五人共だ、セーラー服を脱いでそれに着替えているのだ。
「下着はまだ着替えてないわよね」
「はい、まだ」
「そっちの方は」
「替えの下着持ってきてるわよね」
 宇野先輩は五人にこのことも確認した。
「そっちも」
「はい、若しかって時に」
「一応は」
 このことも五人共だ、下着が汗で完全に濡れてしまってそれでどうにもならなくなった時のことを考えてだ。
「持って来てます」
「それじゃあですね」
「お風呂入ってね、寮のお風呂も開放されてるし」
「空いているお風呂にですね」
「入って」
「そうして身体もほぐすのよ」
 このことも、というのだ。
「いいわね、じゃあね」
「お風呂にも入って」
「そうして」
「明日の筋肉痛には気をつけるのよ」
 こう言ってだ、そしてだった。
 五人で
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