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アラガミになった訳だが……どうしよう
派遣社員になった訳だが……どうしよう
15話
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て、ロシア語でなにか聞いてきた……多分、貰っていいかと言っているのだろうな。俺がどうぞ、というジェスチャーをすると嬉しそうに笑ってから、ぬいぐるみを大事そうに抱えて帰っていった。
いやはや、ああいった子供を見ているとしみじみと平和だなと錯覚するな。偶々この街が襲われていないだけで、世界ではあの娘と似たような年の子供やらが簡単にその命を終えているのだ。
それを今生きている人間は情報としては知っているだろうが、実際のその様相を見るのは中々にこたえる。
瓦礫に潰され、アラガミに貪られ無残に死んだ抵抗する術のない人間など、世界を周ればそれこそ飽きるほど見る羽目になるんだ。



………いつまで経っても来ないぞ?既に六時を過ぎたところだ。
途中で退屈は限界に達し料理を作っているのだが、それすらもうすぐ終わってしまう。まさかとは思うが道中でアラガミに喰われたのか?
作戦内容を知らないまま行った場合、下手をすれば原作キャラと鉢合わせしかねんぞ。既に何人かと関わっているが、あそこにいるのはレギュラーキャラばかりなので、この時期に出会うのは避けたい。

そして、あえて言わせて貰おう。

いい加減学べ、俺。

その考えはフラグ(確定)と言うのだ。

チャイムが鳴った、どうやらアラガミには喰われなかったようだ。玄関を開けようとした時、ドア越しに聞き覚えのある声が聞こえた。
「今度こそ、ここだろ」
うーん?ゲームでよく聞いた声が聞こえたぞ?
そこからの俺の判断は一瞬だった、背中のマントを即座に伸ばしてから、変化させて俺の頭をすっぽりと覆えるサイズの熊のキグルミにした。そして、それを被った状態でドアを開ける。
ここで無視は絶対に怪しまれるだろうし、どう足掻いても出なければならないとなればせめて顔を隠すくらいは足掻かせて貰おう。
………自分でも情けなく思っているが、これ以外打つ手が浮かばないのだ!!
案の定、俺の前にはゲームでよく見た人間、雨宮リンドウが俺の知る姿より若い状態で立っていた。
更に付け加えるならば、彼の後ろには神機が置いてあり、やたらと雪まみれだということだろう。
「えーっと……フェンリル技術開発部所属のマキナ少尉です…よ…ね?」
「ああ、そうだ」
そんな目で俺を見るな!!
俺だって好き好んでこんな格好してるんじゃない!!
「これがサカキ博士からの作戦の詳細な書類です」
「そうか、ありがとう」
では、さようなっ!?
「マキナ少尉……あの〜申し訳ないんですが一晩泊めて貰えませんか?ここに来る途中、車をアラガミに壊されて帰れないんですよ」
………最悪だ。もう一度言おう、最悪だ。


結局彼を家に上げることになったわけだが、どうして俺が原作のキャラクターに関わらないように色々考えた結果、全てをぶち壊すよう
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