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アラガミになった訳だが……どうしよう
派遣社員になった訳だが……どうしよう
13話
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ておいて、破片を発見した後、俺は神機の破片やらの写真を撮ってデータをサカキに送ってから、地面に残っていた獣のような足跡を辿って北へ向かった。
で、とんでもない吹雪にあってようやく抜けたと思ったら、最強クラスのアラガミであるキュウビがいやがった訳だ。


ウロヴォロスの時のように逃げられる相手でもなければ、反撃できる相手でもない。下手をすれば初撃で消し飛ばされかねないレベルの火力の持ち主だ、ウロヴォロスと違って進化という概念がないアラガミであるキュウビは、ゲーム通りの能力を持っているのだろう。
一応、上位種であるマガツキュウビもいるのだが………あの時期は色々あったので、それの影響を受けての突然変異したキュウビのような存在だろうから、一概に進化とは言えんな。そんな事はどうでもいいんだ、こちらから手を出さなければなにもしない筈だろうし早いところ退散させてもらおう。
それにこの事をサカキに伝えて、絶対にここに誰も近寄らせないようフェンリルに警告しなければ、下手をすれば現時点のフェンリル程度ならば潰されかねんぞ。原作開始前に人類終了など洒落にもならん、絶対にそれだけは避けさせれもらおう。
だが、もう少し俺は自分の経験則というものを把握しておくべきなのだ、大抵こういう場合はロクでもない方へ事態は悪化するのだ。ウロヴォロスの時やヴァジュラの時も来ないと思えば来たし、雷を警戒したら直撃を喰らう羽目になったりと、大抵最悪のパターンに突き進むのが基本だった。
言うまでもなく、この時もそうだった。
キュウビがむくりと起き上がった。
そして、こちらをジッと見てきた。
背中の圧縮空気でどれだけ逃げ切れるが知らんが、縄張りを出れば向こうから手出しはしないだろう。というか、そう信じるしか他にない。
俺は冷や汗を垂らしながら下がっているのだが、どうやら向こうはこちらに敵意がない事は分かっているらしく、向こうに行けというように耳を動かしてから、猫のように丸まって再び眠りについた。
よし!!さっさと帰らせてもらうぞ!!
二度と来てたまるか!!
さて、ここで人生でタメになる話をしよう。人生、調子にのった後は大抵酷い目に合うんだ………俺みたいに。
俺が即座に回れ右をして全速力で元来たし道を戻ろうとした瞬間、後ろで雷の落ちる音が聞こえた。正直、背筋が凍るとかそんな話じゃなかった。
後ろを恐る恐る振り返ると、俺とは違う方向から来たらしいヴァジュラの群れがキュウビに攻撃しやがっていた。そして、明らか不機嫌そうな唸り声を上げるキュウビの姿を視線の端に捉えた瞬間、全速力でその場から逃げようとした。が、それよりも僅かに速くキュウビの尾から無数の閃光を放ち、馬鹿なヴァジュラの群れ諸共に僅かに前に踏み出すのが遅れた俺の右足が消し飛ばされた。
放たれた閃光の一発一発がヴァジュラ一
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