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アラガミになった訳だが……どうしよう
派遣社員になった訳だが……どうしよう
12話
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たのだから、ゲーム中のあれは確実に近付いているんだろうな。いや、そもそも赤ん坊の時からその片鱗があったのだから、どの道避けようはなかったんだろうはこうして目に見えてトリガーハッピーの要素が出てくると、なんだかやるせない気分になる。
その後、お互いの近況や益体の無い話を続けてから電話を切って、再び鍋の様子を見る。どうやら随分長い間話し込んでいたらしく肉は柔らかく煮込まれ、蓋を開けるといい匂いが部屋に広がった。
これで腹が膨れる訳ではないと知っているのだが、やはりこういった匂い嗅ぐと腹が減るな。


次に煮込んだ豚肉を一口大に刻み、濾したビーツに刻んだ野菜、残ったビーツを刻んだ物と共に投入。ああ、豚の煮汁も入れなければな。
さて、もう一煮立ちさせてから刻んだキャベツを入れて最後の煮込みで完成だ。それ程難しい作業ではなかったが、久し振りの料理なんだリハビリとしては丁度いいだろう。うん、実に完成が待ち遠し………………………電話か。しかも、サカキか。
「………なんだ?」
「物凄く不機嫌そうだね、何かあったのかい?」
その心配そうな声色が余計に腹が立つ。これが電話である事に感謝しよう、もし目の前にサカキがいたら助走をつけて殴っていただろう。
「やかましい。で、要件はなんだ?」
「いや、大したことではないんだけれど、調査は西側はしなくても構わないよ」
「ん?どういうことだ?」
「欧州の方のゴッドイーター達にある程度の余裕ができたらしくてね、ロシアの西側は彼らが調査するようなんだ」
そりゃありがたい、数日歩き回って分かったがロシアの国土全部を一人でやるのは精神的にもたないだろうし、俺自身途中でギブアップだろう。だが、欲を言えば北の方をやって欲しいのだが、あの吹雪を人間が乗り切るのは少々厳しいだろうし、その辺りは仕方ないのだろう。
サカキにしては珍しく有益な情報だったな、たまにはマッドサイエンティスト呼ばわりもやめてやろうか。なに、こいつも性格に難ありだが基本は善人なんだ、あまり一方的に悪人呼ばわりするのも問題だったな。
「それと、伝え忘れていたことがあったんだけど」
「なんだ?」
今度、素材を送るときは多めに送ってやるとしようか。
「いやね、軍の作戦に送るときのフェンリルからの援軍に、君を推薦してしまったんだよ」
……………………………オイ、コイツナンテイイヤガッタ?
「いやーすまない!!2、3人では少々不安があったんだけど、適任のゴッドイーターが見つからなくてね。正体がバレることはないように手は回しておいたから、ロシア支部のゴッドイーターという風に振る舞ってもらえれば問題ないよ」
よし、今月の素材は生きたヴァジュラをダース単位でお前の研究室に送りつけてやる、研究室ごと滅んでしまえ。
さっそく、仕事だ。これ程仕事のモチベーション
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