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アラガミになった訳だが……どうしよう
アラガミになった訳だが……どうしよう
7話
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腹とはおさらばできる。その証拠に廃墟の街に入ってから、一時間と経たない内にオウガテイルの群れに出くわしているのだから。
カナメ達にトラックから出ないように言いつけ、俺は久し振りの食事に向かうとしよう。数はざっと見える範囲で七匹か……本来ならば近づいて一匹ずつ斬っていくのが俺の趣味なのだが、流石にこの数トラックから離れすぎる訳にもいかない為トラックの上から射撃で行動不能にしてから、ゆっくりと喰わせて貰う事になるな。
両腕をコクーンメイデンに変化させてオウガテイルに狙いを付け、まずは右腕で一旦足を止めさせる。流石に即死させるのは威力としては少々足りないが、致命傷を負わせる位の威力はある。そして、動けなくなった奴からウロヴォロスの力を持つ左腕で撃つ、これで確実に死亡確定だ。使っていて分かったのだが左腕は威力はあるのだが、それ以外の部分の攻撃よりも若干だが溜めの動作がある。もっともアラガミの戦闘でもそこまで問題にならない程度の溜めだが、今回のように一匹でも近付かれる訳にはいかない場合は向こうの数も合わさって少しばかり問題になるのだ。
一発でも外した場合その間に距離を詰められ、非常に厄介な事になるのは目に見えている。しかし、右腕の火力では僅かだが足りない。
となると、必然的にこのような右で止めて左でトドメというような戦術になる訳だ。問題はこの戦術では少々オラクル細胞の消費量が増え、俺の腹が減るということと………車の中から聞こえる赤ん坊の楽しそうな笑い声に将来が心配になるという事が欠点ということか。原作での彼女の将来の性格を知る身としては、恐らくこの光景を見たことで一層悪化するのではないかと思わざるをえない。
残りは三匹となったオウガテイルだが少々距離が近い、両腕を剣に変える時間は流石にないな……仕方ない少々厄介だが片腕で一匹ずつ狙い撃つ。片方は即死、もう片方はその場で転倒……最後の一匹がトラックのフロントガラスに迫っているが、こちらの方が少々速かったな。左腕をコクーンメイデンの状態にしたまま車から飛び降りる勢いでオウガテイルの腹を貫き、ゼロ距離でレーザーを放たせてもらった。お陰でこのオウガテイルだけは爆散し喰えたものではなくなったが仕方ない、これはこちらの近付く前に倒せなかったという不手際だ。
カナメとコトハは若干顔が青くなっているので後で謝るとして、目を爛々と輝かせているカノンについては土下座でもしなければならないだろうか?教育上悪いとかそれ以前に、既に取り返しのつかんレベルで悪影響が出てるじゃないか。明らかに後々の彼女の性格がああなってしまうであろう責任の一端を担うハメになるとは思いもよらなかったし、どうにもあの戦闘時のテンションは生まれついての素養だったということも想像できなかった。
大丈夫、原作であれだったんだ、今更どう悪化しようが変わらんだろう
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